出版社内容情報
「俺たちはこのままじゃ終わらない」
再起にかける男たちを描く痛快経済小説!!
経験も人脈も豊富な男たちは、それぞれの職場で鬱屈を抱えていた。
このまま「定年待合室」で悶々と日々をやり過ごすよりは――
かつての辣腕たちに、ふたたび己を試す挑戦の場がめぐってくる。
【著者紹介】
1946年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。都市銀行、出版社を経て、1983年作家活動を本格的にはじめる。政治、経済などを題材にしたフィクション、ノンフィクション両方で旺盛な作家活動を展開している。
内容説明
妻のガン宣告を受け、50代で大手百貨店を早期退職した敏腕営業マンの大和田。妻を喪ったあと、ふとしたきっかけで“人助け”に手を貸しはじめる。販売不振や営業先とのトラブル解決をめざすなかで知り合った、経験も人脈も豊富なその道のプロたちは、それぞれの職場で、それぞれの鬱屈を抱えていた。
著者等紹介
江波戸哲夫[エバトテツオ]
1946年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。都市銀行、出版社を経て、1984年『小説大蔵省』で作家デビューをする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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choco
51
なんとなく有川さんの3匹のオッサンを臭わせる作品でした。人は誰しも誰かの役に立ちたいという願望が根底にあるような気がする。心理学マズローによる社会的欲求から自己実現の欲求までをまさに描いたような一冊でした。2016/09/17
かおり
26
デキル人って、仕事を辞めても必要とされるますね。その人自身に知識や知恵がなくても、ある人に繋げられるっていうのは、やっぱりデキル人。必要とされるって、幸せなこと!2021/05/03
ち~
23
大和田は妻のがん宣告をキッカケに早期退職制度を利用して2年後、妻を看取る。久しぶりに行きつけのスナックに行くと、ママから困った仕事を抱える人を助けて欲しいと依頼が。昔取った杵柄、昔の仕事のノウハウや人脈を活かし解決した大和田は、昔感じていた「やりがい」を思い出す。それをキッカケに第二、第三の依頼が舞い込み、大和田と同じように新たなやりがいを見出した定年間際の男達の連作集。妻への後悔や疎遠にしてしまった老母との葛藤等もあり、決してスッキリするだけの話ではないが、それだけにジワリと染み込んでくるものは大きい。2017/03/15
zanta
15
137/4/12/2018 確実に私はこの年代。人生100年時代なんて言われ始め、年金も68歳からとか言ってるけど。定年から後ちゃんと働ける場所を提供してくれないことには安心して100年なんて生きられない。そんな怖さを主人公たちは払拭してくれる。こうやって経験を活かしてコンサル会社を作るのも一つの手なのだろうな。一つの会社で40年勤め上げた人達は人脈もあるし、かなり有効だろう。定年間近の皆様、再雇用でパートの場所を奪わずこういう会社をどんどん立ち上げてほしいなぁ。末席に入れてくれたら更に嬉しい。2018/04/12
nyanlay
11
題名に惹かれて読みました。早期退職した男性のお話。仕事から離れるのってやっぱり気持ちが落ち着かないんでしょうよね。あたしですら今仕事を取られたら、こまってしまうし・・・。主人公の周りの人々に嫌な人間がいなくて、気持ちよく読めました。2015/06/13
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