太宰治の愛と文学をたずねて

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784267018732
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

自伝的小説の舞台へ、生涯の土地へ。「思い出」「富嶽百景」「津軽」「人間失格」初恋・自殺・結婚・戦争・流行作家…人生と名作をたどるエッセイ集。

目次

第1章 「思い出」
第2章 「津軽」
第3章 「東京八景」「姥捨」
第4章 「富嶽百景」
第5章 「故郷」「津軽」
第6章 「十五年間」「惜別」「薄明」
第7章 「十五年間」「冬の花火」「メリイクリスマス」
第8章 「斜陽」
第9章 「人間失格」

著者等紹介

松本侑子[マツモトユウコ]
小説家・翻訳家。筑波大学社会学類卒業、テレビ局勤務を経て、『巨食症の明けない夜明け』で、第11回すばる文学賞受賞。評伝小説『恋の蛍―山崎富栄と太宰治』(光文社)で、2010年新田次郎文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヒロミ

25
津軽の豊かな自然を思わせるような緑を基調とした装丁も美しい。松本侑子さんは「恋の蛍」に感動したので読んでみたがこの本も良かった!本書は太宰の初期〜後期までの自伝的小説の舞台を主に足跡を辿るというスタイルを取っている。著者の太宰への思い入れが伝わってきて心はいつしか津軽へ。私の住む鹿児島から青森へは飛行機の直行便がなくて軽く絶望した。三鷹時代についても触れているので東京へ行ってお茶を濁すべきか…しかしやはり斜陽館に行きたい。などと脳内旅行計画を立て始めてしまう素敵な本。松本さんの太宰関連本がもっと読みたい。2015/06/09

あいくん

12
☆☆☆☆松本侑子さんが太宰治の自伝的小説をたどる旅の本です。舞台は、東京、青森、宮城、新潟、山梨、神奈川、静岡、広島です。弘前城、御坂峠、津軽鉄道、三鷹の太宰治の墓、江戸川橋付近の山崎冨栄の墓には行ってみたいです。松本侑子さんの「巨食症の明けない夜明け」は「人間失格」が下敷きなのだそうです。松本侑子さんは中学生のころから太宰治の小説に心酔していました。二十代半ばで津軽を旅しています。聖地巡礼のような高揚感を味わったそうです。青森県近代文学館には、太宰治や石坂洋次郎、寺山修司、三浦哲郎などの展示があります。2020/04/10

桜みゅ

4
太宰を好んで読む人と、そうでない人の差がいつも面白いと思う。どれだけもがいても、自分の辛さのみが優先してしまう時って誰にもあると思う。ご本人は今、没後70年あまり経っても多く読み続けられる現実を、この世から去ることばかりを考えていた当時の自分を、空から見てどう思っているのだろう。少しでも後悔してくれていると思いたい。2018/07/05

kiho

4
作品とつながる…あるいは、作品の奥に潜む太宰治の人となりが見えてくる。彼とつながりのある風景を実際に訪ねているだけに、松本さんの筆致にも、真摯さが込められている☆作家の人生を旅物語のように辿れる一冊♪2013/03/11

ピノコ

3
わたしの好きな『正義と微笑』が、お弟子さんの堤重久さんの弟さんの日記を参考にしてたのは知らなかったな。あとは、あまり新しい発見はなかったかな~。そんなに深くないので、さらっと読むにはいいかも。2011/09/02

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