出版社内容情報
西涼の馬超、曹操に挙兵す
滝関に駆けつけた曹洪は「あざけりの計」にかかって城を失った。三十万率いる曹操本隊も西涼軍に敗れる。
曹操軍は西涼軍の夜襲に悩まされるが、夢梅老人から教えられ氷の一夜城を築く。
馬超が曹操軍に背後から陣を築かれ、和睦を申し入れると、曹操は馬超と韓遂を引き離す離間の策をしかける。結果、馬超は韓遂に裏切られ、西涼軍は敗走した。
これを知った漢中の張魯は、蜀への進出を企む。蜀の劉璋は張松を曹操のもとへ送るが、曹操は張松を百たたきの計にして追放。帰国途中、玄徳に厚くもてなされた張松は、玄徳に蜀を治めてもらおうと考え、劉璋を説得。玄徳は劉璋からの救援要請をうけ、蜀へ入国する。
目次:
あざけりの策/対戦/渡河作戦/空陣/火攻め水攻め/一夜城/挑戦状/和睦/離間の策/馬超敗走/教門国/蜀/孟徳新書/百たたきの刑/西蜀四十一州図/法正と孟達/進軍
三国志関連地図
三国志通講座⑮「異相」 井波律子(国際日本文化研究センター教授)
解説「壮大な歴史ロマン」 三好徹(作家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
37
「三国志」第十六巻。『馬超の逆襲』天網恢恢祖にして漏らさず…ではないのかなぁ!歴史は変えられないものね。そして漸く劉備が私のイメージする劉備になって来ました。2023/01/07
Squirrel
10
曹軍と西涼軍が渭水を挟んで退陣した時、お互いが対岸から悪口を言い合うだけの戦となった。大人の戦でそれってありなんだとちょっとビックリでした。張松は出っ歯なのですが、他にそんな風貌の人がいないので珍しいなと思っていたら、三国志演義で彼のことを「钁(くわ)のような額に尖った頭、ペチャンコの鼻に出っ歯、背丈はチンチクリンで五尺に満たず、銅鐘のようなドラ声の持ち主」と書いてあるそうで、今回こんなことが書いてあった巻末の三国志通講座は毎回けっこうおもしろい。2011/05/11
ふうてんてん
4
ずっと玄徳達が出てなかったから後半出てきた時何か懐かしい気持ちになりました。歴史の授業では三国に分かれてたんだよくらいしか習ってない気がするが、こんなに色々あったんだなあ。2016/01/24
アヤ
4
馬超が強くてすごいな、と思っていのだけれど誰かに似ている……あ、呂布だわ、脳筋具合が。劉備が蜀獲りに入りました。2010/08/17
今日は決算前
3
◎ 横山光輝による漫画三国志。この巻の前半は涼州の雄馬超と曹操の戦いが描かれ、後半は劉備による入蜀がえがかれている。この物語は劉備贔屓の演義を元に描かれているが、入蜀の場面は仁義の人劉備を描くにしても、都合が良すぎている様に思える。入蜀の事実を見てみても劉備は、これ程清廉潔白の人とは思えない。しかし、この時期が劉備の最も良い時期になるのであろう。【図書館本】2022/01/05