内容説明
巨視的と微視的、抽象と具体、概念と心情、それらの間を自在に動く眼、きっぱりとした表情を宿した名唱。
目次
オードとバラッド集
秋の木の葉
薄明の歌
内心の声
光と影
懲罰詩集
静観詩集
諸世紀の伝説
街と森の歌
よいおじいちゃんぶり
竪琴の音をつくして
大洋
東方詩集
サテュロス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
風に吹かれて
18
20冊とも言われているユゴー(1802-1885)の詩集から精選した詩集。家族との幸福な日々、娘が亡くなったことによる嘆き、壮大な宇宙観や人類の歴史、そして人々の導き手になろうとするユゴーのヒューマニティを表すものなど多彩な内容で圧巻の詩集である。 詩集『諸世紀の伝説』中の「王女の薔薇」も印象に残った詩の一つ。幼い王女が手にしている薔薇の花びらが風で飛ばされ波立つ池に沈む。父フェリペ二世の無敵艦隊の敗北を象徴させているのだが、詩の構築美を感じさせられた。→2023/02/27
きゅー
6
非常に情感的な詩集だったというのが、一番の印象だ。沈思黙想し、自身の魂から流れ出るものを書き表すという様子ではなく、奔流のように溢れ出る感情になんとかペンが追いついていくというように思われた。詩の題材はふんだんに外界が用意してくれている、それを自分は整えることで外界へと投げ返す、そうしたことを考えていたのではないだろうか。その一方で「静観詩集」は彼の長女レオポルディーヌに捧げられた、ごく個人的な題材が主となっている。若くして亡くなった彼女を悼む詩の静けさは異彩を放っていた。2013/01/23
Y.Yokota
1
『静観詩集』を読むために読む。ユゴーの娘・レオポルディーヌは19歳で夫と一緒に事故で亡くなった。その死を中心にした「昔」と「今」の二部構成(この詩集では抄訳、順番も改編)。そのうちの一編「ヴェルキエにて」は娘を亡くした父の悲痛な叫びが記されていて、神への疑いと訴えすら口にされる。クシュナー『なぜ私だけが苦しむのか』の内容が頭をよぎる(この本にユゴーが紹介されていたと思う)。ユゴーはしかし、神の御業には全て意味があると信じてその後『レ・ミゼラブル』などを書いたが、クシュナー的に言えば、それでも書く力を→2021/12/31
ねこ
1
「私たちがこの世で終わりと思っているものがじつは始まりなのだということを」。これはユゴーの長女を亡くした後での詩の一節。ここからもユゴーが強じんな精神力を持っていたことがわかる。ユゴーの生き方を見習いたい。2012/07/24
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