出版社内容情報
ついに孔明はキ山に進出した。魏の曹真は20万の精鋭を集めて迎え撃つが、孔明は裏の裏をかく作戦によって蜀軍を勝利に導く。
手痛い打撃を受けた曹真は、郭淮の進言をいれて、西羌国に援軍を頼む。
西羌の雅丹丞相と越吉元帥は、25万の兵を召集して蜀軍の背後に駒を進めた。
孔明は馬岱、関興、張苞をこれに当たらせるが、西羌の鉄車隊の猛威の前に蜀軍は手も足も出ず、潰走状態に陥った。
関興と張苞は孔明のもとへ急を告げに走った。
目次:
キ山序戦/西羌の鉄車隊/雪原の戦い/魏の柱石/孟達の叛意/露見/孟達の最期/決戦前夜/馬謖の誤算/断たれた水/街亭の合戦/空城計/総退却/馬謖を斬る/丞相を辞す/三路を行く
〔付録〕
三国志関連地図
諸葛亮の北伐路線図
三国志ビジュアル 孔明北伐の拠点・漢中巡り 写真と文/吉崎和昌
三国志雑談 譚良粛(成都武侯祠博物館副館長)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
31
軍律に背いて単独行動をしたために大敗を導いてしまった馬謖。斬るには大変惜しい人物だと思えば、ほとんどの者が特例を設けるだろうに、孔明は「その私情こそ判断を誤らせる一番の罪」と言って、馬謖の首の前で泣き崩れた。そして、軍律を疎かにして敵を破ることができようかと問う孔明も自分自身を罰し、丞相の職を辞す。決まりごと、ルールの大切さが見に染みてわかる話だったな。2020/04/27
0607xxx
11
孔明が一番恐れていた人物・司馬懿仲達が再び登場し、なかなかの活躍を見せる。また、蜀軍は功を焦り孔明の指示に背いた馬謖の布陣の誤りによって大敗を喫することに…。物語もいよいよ大詰め。2019/05/06
黒猫
10
ついに孔明の第一次北伐が敢行される。魏は曹真を大都督として蜀を迎え撃つが趙雲馬岱などにことごとく破れ去り、神算鬼謀の孔明は鬼神のごとく冴え渡る。しかしながら、馬謖は功を焦ったのか、長安攻めの最重要所、街亭で兵法を誤って判断しなんと山頂に陣を張る。あまりにも有名なシーンだけに、なぜ孔明は馬謖を街亭に布陣させたかわからない。蜀の第一次北伐が一番司馬懿と戦った感があるが、司馬懿も孔明を恐れながら緻密な手を打つ。この二人の智謀戦に次巻も期待している。2021/04/27
Cinejazz
9
孔明の魏討伐の影で、相哀れむあまたのドラマが展開する第26巻です。呉との戦いで孤立した関羽に援軍を出さず責任を問われて魏に逃げ込んでいた孟達(もうたつ)が、蜀への帰属を望んだ末の悲劇、謀反の疑いをかけられ隠居に追いやられていた司馬懿仲達(しばいちゅうたつ)の官職への復帰による孔明への大反撃、孔明の作戦命令を無視して蜀に大敗退を招いた馬謖(ばしょく)の断罪が描かれています。〝泣いて馬謖を斬る〟の有名な格言場面が登場します。2020/05/15
ミホ
9
司馬懿仲達、再登場。いよいよ大詰めだ。2015/11/27
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