出版社内容情報
副将の忙牙長を討たれた孟獲は、董茶奴を差し向けるが、董茶奴は馬岱に「恩をわきまえぬのかjと言われ、戦わずに引き揚げた。
孟獲は董茶奴に百杖の罰を与える。董茶奴は、孔明に恩義を感じている頭目達とともに孟獲を生け捕り、孔明に差し出した。
しかし孟獲は再び釈放される。董茶奴と阿会喃を殺した孟獲は、弟の孟優を降伏の使者として孔明の陣へ行かせた。
孔明は孟優を大いにもてなすが、その頃、孟獲は夜襲の準備を進めていた。
目次:
百杖の罰/再釈放/夜襲/三たび放つ/音無しの構え/四度目の縄/禿竜洞/毒泉/万安隠者/女軍の踊り/毒矢の雨/祝融夫人/木鹿王/動く木獣/烏戈国/藤甲蛮
〔付録〕
三国志関連地図
諸葛亮の南征図
武人の鑑―趙雲 沈伯俊(中国『三国志演義』学会常務副会長兼秘書長)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
選挙ウォッチャーちだいそっくりおじさん・寺
47
この24巻はこれまでの緊迫した政治や陰謀の人間ドラマとは一線を画しており、南蛮平定の続きだが、孔明は何度も南蛮王孟獲を捕まえる。しかし王化啓蒙政策の孔明は、その度に釈放。釈放される度(何と5回も)に再挑戦する孟獲。途中、孔明の陣の前で兵隊に裸踊りや立小便をさせる。孟獲は毎回負けて成り行き上どんどん南蛮の奥へ。水を飲むと死ぬ恐怖の泉や半裸の女将軍(ダチョウ夫人)、猛獣と対決(孔明も火を噴くからくり木獣で反撃)…今度は蛇を食う王様と対決という、まあ西遊記を生んだ国の作品だけあって、一冊まるごと出鱈目(笑)。2012/01/13
どぶねずみ
35
南蛮(現在のミャンマー、インドネシア近郊か?)へと軍を進めた孔明、またも心理戦で敵に自滅させる。孔明率いる蜀軍に幾度も捕らわれながら、降伏しない南蛮王・孟獲に対する公明の説教は、人として当たり前の教えだった。高校生の頃にこの本に出会いたかったなぁ。落ち着きのない傲慢な自分とは縁遠かっただろう。まだまだ孔明から教わりたいことが沢山ある。烏か国と結託するも、自分の往生際の悪さにようやく目覚めたか、孟獲。2020/04/12
黒猫
13
孔明の南蛮遠征はそれだけ読んでも面白い。冒険小説と言っても良いくらいワクワクする。さて、相変わらずあの手この手を使っても失敗を繰り返す孟獲さん。蜀軍も侵攻を深くするごとに、毒蛇、毒河、毒水など危ない場面がたくさん。孟獲の配下、朶思大王が毒矢を持って蜀に立ちはだかるが、案外あっさりと。。そして祝融夫人自らが先陣に!強い強いけど、あっけなく拿捕。さて、見せ場の木鹿大王の登場だ。個人的には彼の物語を読んでみたい。猛獣を扱い像にまたがり戦いも野性的。しかし、孔明の智謀に破れ去る。ついに、南蛮最後の砦兀突骨くるー!2021/04/16
スプリント
11
引き続き南蛮制圧編です。場面転回が多く、活躍する蜀将も多いので面白いです。2019/09/29
0607xxx
11
3話に1度ぐらいの割合で捕らわれては放される孟獲との戦いは次巻へ継続。毒泉や猛獣、木獣と南蛮討伐は今までの三国志とは違った印象を受けるが、これはこれで面白く好きな巻になりました。2019/04/11