出版社内容情報
おとうさんがしんで、わたしにも、おとうとにも、もうおとうさんはいない。かりたかった。かりられるものではないけど、かりられるかもしれないとおもった。おとうさんを。
★2023年イタリア・ボローニャ国際児童図書展の最優秀児童書賞「100冊のすぐれた本」選出
★韓国の世宗図書選定
内容説明
「おねえちゃん、おとうさんとやきゅうしたい」ミニマルな表現で子どもの心情を描きだす韓国の名作絵本。
著者等紹介
ホジョンユン[ホジョンユン]
絵本作家、創意性教育のプランナー、大学教授として忙しい日々を過ごしています。『透明な木』という作品がホワイト・レイブンズに選ばれました
チョウォニ[チョウォニ]
自然や動物、小さくて大切なものについて絵でお話するのが好きです。『歯のハンター』で2017年にボローニャ・ラガッツィ賞を受賞しました
古川綾子[フルカワアヤコ]
千葉県生まれ。大学で韓国語の勉強をはじめました。韓国の本を日本に紹介する翻訳という仕事のほかに、大学などで翻訳を教えています(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Mayuko Kamiwada
7
題名の「おとうさんを かして」の意味を絵本を読み終えた後に、切なくなった。お父さんを亡くした姉弟。インスから「おとうさんと野球をしたい」という言葉が切実で、それを叶えることすらできない姉の悲しい気持ちが痛いほど伝わってきた。インスの願いを叶えるために姉のとった行動はどうしようもできなくなった叫びでもあるのだなと感じた。2024/07/09
てぃうり
5
みんながお父さん。お姉ちゃんの気持ちがいじらしい。色彩で場面を表現しているところが凝っている。2024/07/24
しげ
5
きょうだいにとっておとうさんは、なんでも知っていて、いっしょにいると楽しくて、思いやりを持って接してくれる存在だった。おとうさんは死んでしまったけれど、そういった気持ちを持っているすべての人たちの中に「おとうさん」は生きている。とてもあたたかな気持ちになれる絵本でした。2023/12/15
遠い日
5
韓国発。亡くなったお父さんのことがどうしても忘れられない姉弟。寂しさに負けそうな弟・インスを励ましたかった姉。お母さんを心配させたくないという健気な心配りもいじらしい。インスのためにできることをしようと動いた姉の必死さに胸を押される。いい友だちがいるんだね。その友だちもインスのことを理解してくれたんだね。お父さんはもういないけれど、じゅうぶんに愛された姉弟だったことがよくわかります。2023/11/25
NOYUKI
1
お父さんを亡くした姉弟の絵本。タイトルからして切ない。健康って、1番の宝物なんだなって的外れに思った。2024/07/02