内容説明
『十長生』をあつめて、おじいちゃんにもっていってあげたい!昔から韓国の人びとは、寿命が長いと信じられた十の自然物、『十長生』を、生活の中の道具に刻んできました。家族の長寿や健康を願う気持ちが暮らしに息づく、韓国文化が薫るお話です。
著者等紹介
チェヒャンラン[チェヒャンラン]
1970年、ソウル生まれ。ソウル女子大学で西洋画、サンフランシスコにあるアカデミー・オブ・アーツ・カレッジでイラストレーションを勉強した。2003年に『あちこちおいしい世界旅行』で第7回「良い子どもの本」原稿公募企画部門にて大賞受賞
おおたけきよみ[オオタケキヨミ]
1969年、埼玉県生まれ。白百合女子大学大学院修士課程修了後、日韓文化交流基金訪韓フェロー、大韓民国政府招聘留学生として6年間ソウルで学ぶ。東京純心女子大学准教授。教育学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
韓国のおはなし。十長生とは、寿命が長いと信じられた10の自然物のこと。入院中のおじいちゃんのために孫の女の子が奮闘します。2023/04/25
遠い日
3
さまざまな素材を駆使し、描く方法もコラージュあり刺繍ありで、見応えのある美しい絵が印象的。十長生とは韓国の不老長寿の願いを象徴的に表した伝統的な図像のこと。決まった十の自然物で、寿命が長いと信じられているものを指す。体が弱り入院したおじいちゃんを救えはしまいかと孫の女の子が、それを集める方法が実にファンタスティック。おじいちゃんとともにそれらを見た後、おじいちゃんは亡くなる。しかし、祖父の俤を自分が受け継いでいることに気づく少女は、祖父の死をきちんと享受したのだ。悲しみから心の糧へ。死は生き始めた。2014/11/02
いろ
3
保育園の週1貸出で息子が選んだ絵本。いつも一緒に遊んだ仲良し大好きおじいちゃんが入院し寂しい女の子が,おじいちゃんが元気になるようにと不老長寿や健康の象徴「十長生」を集める韓国のお話。女の子が集める「十長生」は鶴・太陽・松・鹿・岩・不老草・亀・水・山・雲。それぞれがパッチワーク・刺繍や螺鈿・陶器や水墨画風など韓国独特の工夫を凝らして描かれてあり,とても美しい。4歳児には祖父の死は理解しづらかったけど,女の子のおじいちゃんを思う気持ちは伝わったんじゃないかな。もっと韓国絵本を読みたくなった。2012/11/16
あじさい
0
韓国のことわざの絵本。 おじいちゃんおもいの女の子が、日に日に身体が弱っていくおじいちゃんのために 十長生を探す旅。おじいちゃんは亡くなりますが、女の子の心の中には しっかりおじいちゃんが生きているので、悲しくはない…というお話しでした。2012/02/22