出版社内容情報
中3の夏休み初日、目の前に知らない集団が現れた。
彼らはぼくの名を呼び、こう言った。
「10年後からきました。人類に警告するために」
ぼくの忘れられない夏が始まる。
内容説明
中学3年生の夏休み初日。わざと元気な声を出して、ぼくは裏庭の奥に向かった。短い参道に行き当たると、巨大といっていい丸石が鎮座している。「母さん、今日は誕生日だよね。好きなお酒を持ってきたよ」ぼくは丸石に向かって、いや正確には丸石のなかに消えてしまった母さんに向かって話しかけた。大切な人を、そしてこの世界を救うために、ぼくのひと夏の冒険がはじまる。
著者等紹介
板橋雅弘[イタバシマサヒロ]
東京都出身。中央大学法学部卒。絵本、児童書、小説などを手掛ける。またカタカナのイタバシマサヒロ名義でマンガ原作を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
彩灯尋
14
イラストがめちゃめちゃ好みで手に取った本。10年後の環境破壊のせいで危うくなっている未来から来た自分と、自然破壊に繋がる行為をしている企業や製品と戦う話。これが50年後ではなく10年後に設定されるほどに切羽詰まる環境破壊の現状や、環境破壊に対しての過激な環境活動化&自然保護団体などに繋げて読書感想文は書きやすいと思う。2025/01/07
なま
7
★3.5 『パパのしごとはわるものです』の作者が手がけるSFファンタジー。中3の夏休み、行方不明の母の無事を願う主人公の前に現れたPJ01を装着した謎の集団。10年後の未来から来たという集団の正体は・・。PJ01はパワーアシスト装置で運動能力を高める性能がある。大切な人と世界を救うために平凡だった少年が動き出す。登場人物がややこしく、目的が抽象的な部分はあるが、環境問題やヒエラルキーの仕組み、現代の行いが未来に直結する怖さ等を優しく描く。恋愛要素も入り盛りだくさんだがピントをもう少し絞って欲しかった。2024/02/22
史
5
どこかオールドスクールなヤングアダルトかな。未来から来た自分と、環境活動家。パワードスーツを着ながら、アクション多めかな。全体的に淡白であるのが少し気がかり。テーマもちょっと80年代テイストであるかな。まあ、まあ。2024/01/01
いなこ
1
ミライの母は地震で裏庭にある大きな丸石のなかに消えた。3年後の中3の夏休み、また地震があり、そこからPJ01を身につけた7人が現れ、人類に警告するために来たと去って行った。そしてもう1人現れたのは、ミライの10年後のミライで、彼の目的は…。誰もが危機としている温暖化をテーマにSFタッチで書いてあり、彼らの行動は興味深いものがある。未来と言ってもたった10年。そんなに遠くない未来をに何をするべきかを若者に響くといい。もちろん大人にも。2024/07/07