出版社内容情報
額賀 澪[ヌカガ ミオ]
著・文・その他
いつか[イツカ]
イラスト
内容説明
6年生になったら、ラベンダー色のランドセルが似合うお姉さんになってきれいな歌声を響かせているはずだった。でも。「今年こそ金賞を」いつしかエールはプレッシャーに、ハーモニーは不協和音になっていく。そんなときに出会ったボーイソプラノの朔と半地下合唱団に参加するうち、真子は、合唱クラブのありかたを考えはじめる。
著者等紹介
額賀澪[ヌカガミオ]
1990(平成2)年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。2015年に『屋上のウインドノーツ』で松本清張賞を、『ヒトリコ』で小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。『タスキメシ』(小学館)が第62回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に
いつか[イツカ]
書籍装画、挿絵、漫画、キャラクターデザイン、広告、パッケージイラストなど多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
133
小学生の合唱クラブによる合唱コンクールの話。とはいえ、コンクールに勝つための熱血物語ではなく、むしろそんなスパルタについていけない、合わせられない子たちのリアルな感情や関わりを綴っています。今となっては懐かしい合唱への取り組みにあるあるなクラスやクラブ内での軋轢などは、このご時世だとどうなってるんでしょうね。楽しくやるコトの大切さ、勝つことの難しさ、厳しさと優しさのバランスなど色んなコトを学ばせてくれるステキな一冊だと思います。内容や装丁にあるように小学高学年から中学生くらいにぜひオススメしたいですね。2022/11/23
ウッディ
108
入学式の時に聞いた歌声に魅せられて、4年生になって小学校の合唱クラブに入った真子、最上級生の6年になった彼女は、アルトパートのリーダーとして、昨年果たせなかった大会優勝に向けて練習に打ち込むが・・。結果にこだわるあまり、ギスギスした雰囲気での練習になってしまい、クラブを辞めたいと言い出す下級生が出てくるという、強豪校アルアルが読んでいて苦しかった。結果を求めるあまり、責任を上級に押し付ける顧問の教師の無責任さも腹立たしかったが、Youtubeの「彼方の光」のリベラの歌声に癒され、読了しました。2022/12/14
☆よいこ
105
児童書。小栗真子(おぐりまこ)は上級生の合唱に憧れて、合唱クラブに入った。5年生の時指導の先生が変わり、出場したコンクールで金賞を逃してしまう。6年生では絶対に金賞を取りたい。先生からプレッシャーを受け、友人の穂乃花(ほのか)は部長として厳しい練習を強いた。後輩の優里(ゆうり)は怖がって不登校になる。真子も合唱の練習が苦痛に感じる中、優里をお見舞いした際、優里の幼馴染の朔(はじめ)から「半地下合唱団」に誘われる▽一度失敗してもやり直せる。短所と長所は裏表▽「みんなで頑張る」が苦手な子におすすめします。良本2023/01/05
美紀ちゃん
100
雰囲気がピリピリしている合唱クラブ。指導者や先輩の言い方にトゲがある。「楽しく歌を歌う」ではなくて「怒られないように頑張る」だ。楽しいはずのクラブ活動・部活動をきっかけに友人関係が壊れてしまった子や学校に行けなくなってしまった子もいるかも。「みんな」にはいろんな形があって「頑張る」にもいろんな形がある。自分の考える形を絶対だと思わず相手の形を知ろうとしたり理解したり受け入れようとすることが、本当の意味で「みんなで頑張る」につながるのだと思う。そこにこそ学びがあると思う。主人公は小学生だが中学生も共感できる2022/10/30
やも
91
素晴らしく美しい😭好きを大切にしていく、楽しんでいく形って色々あって。練習をたくさんしたから、金賞がとれたから、とかじゃないんだよね。【あの素晴らしい愛をもう一度】の歌もまぁーーピッタリ合ってる😭👏あとがきで額賀さんが「みんなで頑張るが苦手だった」と。私もそうなん、好きな頑張りもあれば嫌いな頑張りもある😢ついでに言うなら「努力は実る」も苦手じゃ。実ったらそりゃあ嬉しいけど、実ったり実らなかったりだわ。人それぞれの【好き】や【頑張り】を大切にしつつ、一緒に楽しんでいけたら理想だけどね。★4.52022/11/15