内容説明
山と谷にかこまれた小さな村、遠見には、古くからの伝説があった。それは、偉大な力をもつ湖の巫女と、湖の精霊の化身といわれる竜にまつわる物語。あるとき、倭の軍勢によって、村は危機にさらされてしまう。村の少年・あかると、巫女にったばかりの更羽は、村を救うため、伝説を求めて、旅にでた。第3回ジュニア冒険小説大賞受賞作品。
著者等紹介
久保田香里[クボタカオリ]
岐阜県生まれ。「ひかるたてぶえ」で第3回椋鳩十記念伊那谷童話大賞受賞。「水神の舟」で第2回ジュニア冒険小説大賞佳作。『青き竜の伝説』で第3回ジュニア冒険小説大賞受賞。長野県在住
戸部淑[トベスナホ]
福岡県生まれ。ゲーム会社勤務を経て、現在はイラストレーターとして活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
99
久保田香里さんの『きつねの橋』シリーズがよかったので、他の作品も読んでみたくなって手に取りました。第3回ジュニア冒険小説大賞受賞作品、という私の大好きなジャンルなので期待も大です。時代は倭朝廷が日本の国を形づくる頃、湖の巫女と精霊の化身である竜の伝説にまつわる冒険とファンタジーの物語です。勧善懲悪なシンプルな内容ではなく、深みのあるお話で良かったです。冒険部分がもう少し多かったら、大人でも大満足です(冒険への期待が大きすぎたかな...)。2021/12/05
kagetrasama-aoi(葵・橘)
37
今年10歳になる孫と一緒に読みたい本を探す読書。倭が東征のために、村を取り込む設定は、歴史の知識がかなり必要かな…なんて思いました。でも、不思議な宝玉を集めて竜を呼び出すなんて、ゲームみたいなワクワク感があって楽しめます。そして、主人公のあかるの、戦いに関する気付きは天晴れ‼️個人的に、東征の途中の地理的関係とか、竜伝説のある湖とか、私の生まれ故郷である諏訪なんじゃないかなと想像しました(*^^*)。2022/01/04
りー
19
倭(ヤマト)が東征を繰り返していた時代。みずちを従える力をもつ湖の巫女を宗主とする遠見の村に、倭の軍がやってくる。一夜の宿を求めた倭軍を村はこころよく受け入れるが、夜が明けると村は軍に制圧されていた。村長の息子=あかるは、村の巫女を連れ湖の巫女の助力を得るために旅立つが…。/ちょっと綺麗にまとまり過ぎている気がしました。vs倭って、もっとドロドロしていたと思うのです。でも、壮大なお話をこの短さに収めたのは凄い。不思議な力を持つ3つの玉、鉄の金気と鏡の力に巫女の力が封じられることなど、好きな設定でした。2020/07/19
花林糖
15
<オール・ハロウズ・イヴ(All Hallow's Eve)Fantasy読書会>(図書館本)倭が領土拡大する為に遠征していた時代のお話。其れなりに楽しくよんだけれど、イマイチではなくイマニ程物足らなかったのが残念。倭の頼りない王子がなかなか良かった。2019/10/26
izw
9
久保田香里の作品5冊目、最初に出版された作品で、第3回ジュニア冒険小説大賞受賞。それ以前に、「ひかるたてぶえ」で第3回椋鳩十記念伊那谷童話大賞、「水神の舟」で第2回ジュニア冒険小説佳作を受賞しているというが、その作品を読むことはできないのだろうか。2016/10/19