出版社内容情報
ともちゃんが泣きながら角を曲がると、そこには巨大な牛!
背に乗ると牛はゆっくり歩きだします。
街中を通り抜け、最後にたどり着いたのは?
人間と牛ののんびり温かい1日。
内容説明
この絵本の「うし」は、ゆっくり歩きます。みなさんが想像するより、もっとうんとゆっくりです。一歩進むごとに、大きくひとつ深呼吸。そんなスピードで読んでみてください。もつ、のりな。いくよ、もつ。ともちゃんのせてどこへ行く?
著者等紹介
市川朔久子[イチカワサクコ]
福岡県生まれ。『よるの美容院』で第52回講談社児童文学新人賞受賞。同作でデビュー。『ABC!曙第二中学校放送部』が第49回日本児童文学者協会新人賞受賞、第62回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選出。『小やぎのかんむり』で第66回小学館児童出版文化賞受賞
おくやまゆか[オクヤマユカ]
マンガ家、童話作家。マンガに『たましい いっぱい』(文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞)など。友人たちと、マンガと小説の雑誌「ランバーロール」主宰。図書館員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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anne@灯れ松明の火
25
「よるの美容院」で第52回講談社児童文学新人賞を受賞してデビューした市川さん。以後の「紙コップのオリオン」「ABC! 曙第二中学校放送部」「小やぎのかんむり」「しずかな魔女」、どれもすごく良くて、新作を待っていた。5年半ぶりの新作は絵本! 学校に行きたくないと泣いているともちゃんの前に現れた巨大な牛。牛の背に揺られて、ゆっくりゆっくり街中を歩いて……。さて、ともちゃんと牛は学校に行くのかな? ユニークな擬音も楽しい。おくやまゆかさんの色数を抑えた、さりげない絵が話に合っていた。2025/02/19
ともこ
15
学校に行きたくないともちゃんの前に現れたのは大きな牛。黒い地に白い模様。あれ?普通と反対!しかも鳴き声は「もっ」と短い!「のりな」というお誘いでともちゃんは牛の背に乗り町を進む。たどり着いた野原がとてもきれい。そして気づけば学校に。ともちゃんはお友だちと仲直りし、牛のトモエはおじさんがお迎えに・・。よかったね、ともちゃんもトモちゃんも。2025/09/06
なま
7
★4.2 ③◯ともちゃん、◎うし、おじさん、ゆうちゃん④学校に行きたくないともちゃんが、ひょんなことから牛に乗って学校へ向かうお話⑤◯⑥登校、仲直り、のんびり/長い休みや友達といざこざがあった次の日は学校に行くのも億劫。そんな人の背中を推してくれる。ともちゃんが牛に乗ってのっしりのっしり歩く場面は蝶々に追い抜かれるからか?とてものんびりとした時間を感じて好き。心細いともちゃんに聞こえる牛の声、そっと寄り添う牛の安心感。でも牛は最後・・・(笑)。なぜ牛が?という驚きも良い。見返しが牛の模様のようです。8分2025/08/23
timeturner
7
学校に行きたくないともちゃんを背中にのせ、ゆっくりゆっくり歩く牛。どうして学校に行きたくないんだろう、いじめだろうかと心配して見ているうちに、ともちゃんと牛それぞれの事情がわかってめでたしめでたし。学校の裏にこんな野原や川がある環境って素敵だ。すっきりシンプルな絵も温かみがあっていい。2025/03/27
そらこ
5
学校へ行きたくないともちゃんは、お母さんに「角までいけばお友だちがまっているから」といわれ行ってみると、大きな牛がいた。牛は「もっ」背中に乗れという。背中に乗ると牛はすごーくゆっくり歩く。この速さでは着くときには学校は終わっていると喜ぶが……。ふしぎな始まりから、びっくりの展開があり、ハッピーなラストに。はじめファンタジーっぽいが現実に即しているのがいい。余分なものがなくてすっきりし、ズームイン・アウトのある構図の絵が雰囲気を出している。読み聞かせ7分。巻末に作読み聞かせのアドバイスあり。2025/04/03