出版社内容情報
毎日のくらしでつかうごはん茶碗は、どんなふうにつくられているのだろう。
やきもの職人をたずねます。
土を水の力で粘土にかえ、ロクロにのせてかたちをつくり、色ともようをつけ、窯で焼く。
江戸時代から一子相伝で伝わってきた伝統工芸、大分県日田市のおんた焼きの若き職人を取材。
巻末に「地図、日本のおもな焼きものの里」掲載。
伝統工芸の職人を取材し、その「伝統」と「技」がわたしたちの身近なくらしの道具にどう生かされているかを知る、写真絵本シリーズ。
著者等紹介
瀬戸山玄[セトヤマフカシ]
1953年鹿児島県市来町生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。WORKSHOP写真学校・荒木経惟教室に入塾後、1978年に入社の映像制作会社を経てフリー。2000年からドキュメンタリスト・記録家として文筆、写真、映像を駆使した活動を開始。技術の伝承と領域横断の新しい道を探る。岐阜現代陶芸美術館での展示映像制作をふくむロドチェンコ・プロジェクトは03年グッドデザイン賞審査委員長特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バニラ風味
17
おかあさんが大切にしていた、お皿が割れてしまった。もしかしたら、今でもつくっているかも。と、わたしとおかあさんは、大分県日田市の「おんた焼きの里」を訪れます。ギギギー~、ゴットンという音が響く、谷間の奥の小さな集落。そこには今、14軒の家があり、近くの土を使い、おんた焼きを作っています。工房の中で、焼き物ができていく様子を丁寧に紹介。とびかんなの模様をつけるページが、楽しい。一子相伝のおんた焼きの魅力が、強く伝わってきます。すてきな写真絵本。2020/01/08
クサバナリスト
7
バーナード・リーチ等も訪れたことがある、おんた焼の紹介本。ねんどつくりからして、大変な作業工程がある。この本、児童書だが、子供が興味持てるかな?2020/08/18
belle
4
大分県日田市にある焼き物の里。「小鹿田」と書いて~おんた~と読む。夏の暑い日に山間の小さな集落を訪ねたが、のんびり半日過ごした記憶がある。土を粘土に変える唐臼の音を聞いた。粘土作りから、成形、模様付け、窯入れと工程を経て出来上がる器たち。水の力。火の力。そして長子相伝。大きな写真で丁寧に紹介され、わかりやすく面白い。とびかんなと呼ばれる模様の皿に料理を盛ればとても映える。<伝統工芸の名人に会いに行く>シリーズの一冊。江戸時代に天領だった日田は何度行っても楽しい。杉の下駄やお雛様。広瀬淡窓は今も町名に残る。2020/01/10