出版社内容情報
あまんきみこのファンタジーを絵童話に。風にとばされたえっちゃんのぼうし。おっかけていくと、きつねがぼうしをかぶっていて。
著者等紹介
あまんきみこ[アマンキミコ]
1931年、旧満州(中国東北部)生まれ。『びわの実学校』に作品を投稿、同人となる。『車のいろは空のいろ』で日本児童文学者協会新人賞、『ちいちゃんのかげおくり』で小学館文学賞、『おっこちゃんとタンタンうさぎ』で野間児童文芸賞を受賞
阪口笑子[サカグチエミコ]
1951年、和歌山県印南町生まれ。セツ・モードセミナー研究科卒業。2006年はじめての創作絵本「ソラとスナウト」を「Pooka」誌(学研)に発表。東京イラストレーターズソサエティ会員
宮川健郎[ミヤカワタケオ]
1955年、東京都生まれ。立教大学文学部日本文学科卒。同大学大学院修了。現在武蔵野大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
24
あまんきみこさんの2つの童話が収められています。赤い帽子、白い帽子、それぞれに帽子って素敵な小道具だと思いました。 赤い帽子はえっちゃんの大切な帽子です。帽子を思う心が、他のいたずら者たちの邪心に打ち勝ちました。名前が変わる不思議な帽子でしたが、えっちゃんのパワーの方が不思議です。 白い帽子は、白いちょうちょを捕らえた帽子。ちょうが夏みかんに変わっていたらそれはびっくりしますよね。ちょうちょを助けることになった松井さん。何となくそれほど不思議ではないエピソードのように思いました。2021/10/08
バニラ風味
17
「名前をみてちょうだい」「白いぼうし」、どちらも名前が書かれている帽子が登場します。「名前をみてちょうだい」の赤い帽子は、飛ばされた帽子を、持ち主が勇気を持って自力で取り戻します。白い帽子では、チヨウを閉じ込めていたはずの帽子を開けてみると…。思いもかけない物が入っていました。一度手放した帽子を、再び手にした時の様子は、さらっと書いてあるのですが、そこにふんわりとした、温かい雰囲気があります。やさしい漢字しか使われておらず、短い解説もあるので、小学校低学年の子の一人読みに向いています。2016/03/30
遠い日
13
「名前を見てちょうだい」は大好きなお話。えっちゃんがだいじな自分の帽子を取り返すために、全力で怒るところが大好き。もう一作の「白いぼうし」は描かれなかった部分の動きがあるところがいい。2016/04/07
佐倉唯月
2
小学生のときに国語で読んだ「白いぼうし」が好きで手に取った。今読んでもあたたかな良い話だなと思う。「名前を見てちょうだい」は少しよくわからなかった。2021/08/21
こくーん
2
図書館本。「これはレモンのにおいですか?」「いいえ、夏みかんですよ。」のやりとりだけが、教科書で昔読んでからずーっと頭に残っていて、その続きがふと気になって。不思議かわいいお話でした。たけやまたけおくんの名前もうっすら覚えてた!もうひとつの、『名前を見てちょうだい』も不思議かわいいお話で満足。残念ながら、小2の息子とはこの楽しさが分かり合えなかった。名前を~のほうは、一部テストの問題文で読んだそうだ。2020/03/04