出版社内容情報
かたかたかた…かたかたかた…ずっとなりやまない音。
ねむりたいけどねむれない。
何度もよんでも、ママもパパも来やしない。
佐野史郎とハダタカヒトが描く、たえがたい恐怖。
内容説明
かたかたかた…かたかたかた…ずっとなりやまない音。現実なのか、夢なのか、佐野史郎とハダタカヒトが描くたえがたい恐怖。
著者等紹介
佐野史郎[サノシロウ]
1955年生まれ、島根県出身。俳優。1975年劇団シェイクスピアシアターの創立に参加。1979年退団後、唐十郎が主宰する状況劇場を経て、1986年「夢みるように眠りたい」(林海象監督)で映画主演デビュー。その後、数多くの映画・TV・舞台に出演するほか、執筆、音楽、写真とその活動は多岐にわたっている
ハダタカヒト[ハダタカヒト]
1988年生まれ、兵庫県出身。神戸芸術工科大学卒業。水曜えほん塾、Gallery Vie「絵話塾」で絵本を学ぶ。個展を中心に作品を発表。『さよならぼくのあかいパンツ』で第13回ピンポイント絵本コンペ優秀賞、『いいあな』で第1回有田川町絵本コンクール優秀賞を受賞
東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。1982年から『幻想文学』、2004年から『幽』の編集長を歴任。著書『遠野物語と怪談の時代』で、第64回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
145
絵本ですが最初読んだとき、恥ずかしながら意味が理解出来ず、皆さんの感想を読んでもう1回読んだら絵も含めてゾッとしました。子供の目線からだと理解出来るのかな?2020/03/20
KAZOO
125
佐野史郎さんが話をこしらえておられます。このような才能もあったのですね。はなし自体は直接怖いという感じはあまりないのですが、この絵と合わさることによりじわっという怖さがにじみ出てくる気がしました。畳の目のような背景に緑系統の色がまがまがしさを増幅させている気がしました。2021/03/09
のっち♬
122
企画も第3期に入り俳優が登場。「かたかたかた」と鳴る窓の音を起点とする怪奇な世界。古い新聞、大人の一人暮らしのキッチン、全く揺れていない庭の木の葉、家族の人ならざる造形、最後まで判然としない音の正体…描かれたのは噴火で家族を失った男が音でフラッシュバックや退行を起こす狂気だろうか。リズム感を執拗に強調した文体や暗く澱んだ作画は、意識の混濁をイメージさせる。この後大病を患った佐野は入院中もまどのそとが気になったようだ。「現実と言われるものも人々が編み出した物語」というボワっとした人生観は本作にも感じられる。2023/08/11
ゆのん
114
【NetGalley】【絵本】庭の緑が綺麗で印象に残る。まどがかたかたなっている…。暗い部屋で横になって目を閉じていると窓のかたかたや時計のチクタクが気になる事がある。一度気になるととことん気になる。子供に限らず大人でも同じだなぁ。眠りたいのに眠れない。暗闇の中で神経が研ぎ澄まされる。そんな時にかたかたなる窓の外を見たら…。怪談絵本。大人でもゾーっとする。2032019/06/29
kou
113
不気味なリズム感が癖になる。男の子は何に対して怖がってたのだろうか・・・。2021/10/08