著者等紹介
蜂飼耳[ハチカイミミ]
1974年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。詩集に『いまにもうるおっていく陣地』(紫陽社/第5回中原中也賞)『食うものは食われる夜』(思潮社/第56回芸術選奨文部科学大臣新人賞)などがある
山福朱実[ヤマフクアケミ]
1963年、福岡県生まれ。イラストレーション等の仕事をへて、2004年より木版画を制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モリー
66
イソップの寓話の中で一番好きだ。北風と太陽が喧嘩して力比べをすることになった。旅人の服を脱がせた方が勝ちだ。力ずくで服を脱がせるしか能のない北風は、旅人が服を脱がないことに苛立って、旅人が頑固者だと言い放つ。それを聞いた太陽は「ぼくなら そんならんぼうなことは しませんよ」と言い返す。太陽から穏やかな光を送られた地上はぽっかぽか。森の木は葉を広げ、鳥は歌い、旅人もすっかりいい気分。勝敗は言わずもがな。この寓話から導き出される教訓は、様々な人間関係に応用できるだろう。「ぽっかり、ぽっかり、ぽっかり」が大事。2022/10/22
☆よいこ
54
北風と太陽がケンカをして「ボクのほうがつよい」とお互い言い出した。力比べをしようと、旅人の服を脱がすことにした。▽旅人は何も知らない。2020/05/14
ごんたろう
18
北風と太陽の喧嘩。どっちが人間の服を脱がせるか?北風という外側からの強引な圧力では無理なことも、太陽の熱風による内側からの誘因によって可能になる。本書は外発的動機付けと内発的動機付けの違いを示す。他者を動かすためには他者の意欲を動かすことが大切だ。本書において、人間は天気同士の葛藤や喧嘩を知らない。寒さと暑さという正反対の天気によって私たちは苦しんだり悩んだりするが、それら天気の変化は、いわば天空の神々の些細な遊びや喧嘩だということである。私たちは天気についてあれこれ要望を持つよりも、素直に従うしかない。2015/06/17
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
きたかぜとたいようの読み比べ。 子どものやる気をだすヒントが!2018/10/17
ヒラP@ehon.gohon
16
よく知っているイソップのお話でしたが、絵がダイナミックで、これほどに過激な北風と太陽のバトルだったかと、考えてしまいました。太陽はただ照っているだけで勝てるようなお話だと思っていました。2018/04/11