出版社内容情報
パクパクと虫をたべてしまう怪物を退治しようと、虫たちは力を合わせますが…。長新太、初の作・絵絵本。
著者等紹介
長新太[チョウシンタ]
1927年東京生まれ。絵本作家のほかに、漫画家、イラストレーター、挿絵、文筆、など幅広い分野で活躍。1959年『おしゃべりなたまごやき』(福音館書店)で第5回文藝春秋漫画賞受賞。1961年イタリアの国際まんがサロンで国際漫画賞受賞。1981年『キャベツくん』(文研出版)で第4回絵本にっぽん大賞受賞。2005年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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春が来た
29
食中植物の怪物に、小さな虫たちが懸命に闘い挑むおはなしです。ベタベタブンブンと、それはもうおおさわぎなのです。赤と青と緑だけで表現しているこの画力が魅力的です。これは、長新太さん、初の絵本です。長新太さんの『ぼくはイスです』が私は好きです。密かに、30年くらいずっと好きです。 2019/08/16
kawa
14
図書館の新刊書コーナーで目にとまる。長氏のシュールでナンセンスな作風のファンである私としては、手に取らざるを得ない復刻版。期待通りの作品でしたが、たくさんの虫たちを困らせるベタベタブンブン植物に対して、みんなで力をあわせて闘うストーリー展開、今の国際情勢を連想してしまう…。2018/03/12
ツキノ
11
(E-166)和田誠・柳原良平・園山俊二、やなせたかしなどの作品がずらり並ぶポニー・ブックスの復刻版(1963年)。現在の絵本と装丁も違っていて懐かしいというよりかえって斬新。緑、赤、紺色の配色が効果的。食虫植物の怪物に小さな生き物たちが力を合わせて戦う。やせてしまい力が出せないので工夫する。ユーモアも随所にみうけられ、おもしろい。2018/04/10
遠い日
11
おおおお〜ぉぉ。なんなんだこの世界は!と思い切り思わせてくれる、へんてこ世界。怪物の暴れ具合が絶妙だ。カオスに次ぐカオス。翻弄される心地よさ。2018/03/07
mintjam_
4
長さん初の絵本は食中植物で始まったのですね。人ならぬ虫を喰った展開にその後に続く作品を予見させる要素を見いだせて興味深かった。2018/06/25