内容説明
共生、寄生、擬態、追う、逃げる、群れる、隠れる、待ち伏せる、いっしょに泳ぐ…弱肉強食だけでは語れない、共に生きる魚たちの姿。食べたり食べられたりする海の中で、魚たちが生き抜くためにさまざまな工夫をこらしている姿を長年かけて記録した一冊。
著者等紹介
大方洋二[オオカタヨウジ]
1942年東京生まれ。さまざまな海で魚類の生態を撮影している。NHKの動物番組のコーディネーターもつとめる。全日本潜水連盟指導員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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りらこ
26
見たことのない写真が多くて、キャプションを読むのはもちろん眺めているだけでワクワクしてしまう。私のイチオシは、ヤドカリ。それも飾りのように、またはサザエさんの髪型のように、イソギンチャクを貝殻にくっつけて、得意げに歩いている姿。共生もここまで来たら立派すぎて、ひれ伏すしかない。 また写真撮影に対して、フレンドリーな魚たちはどうしてそうなのか解き明かすコラムなど、知らなかったし、驚いてしまうような話も書いてあって楽しい。 2022/10/18
spatz
12
湘南の海で初めて水中メガネで海の中をのぞきこんで魅了された少年が、ダイビングを趣味とし、情熱を職業にしてプロの水中カメラマンに。特に魚たちの生態、共生、また共生とも少し違いそうな、違う種類の魚が一緒に行動したりする不思議な様子を観察し続けている。この本の特色は、何より、たくさんの経験から自分で見てきたものを説明しながら美しい写真を見せてくれること。 #NetGalleyJP https://www.netgalley.jp/book/246475/review/697890 2022/02/02
遠い日
9
美しいサンゴ礁の海の中で、魚たちは命を紡ぐ。写真の美しさは、そんな命のありのままを捉え、捕食の瞬間も、共生の不思議な関係も、寄生や擬態も、きちんと切り取る。カラフルな魚たちの強かな攻防に、目をみはる。解説がとても分かり易い平易なことばで綴られているのも好感が持てます。2021/01/08
遠い日
5
#NetGalleyにて再読。サンゴ礁に集う魚たちの不思議でおもしろい関係を、美しい写真で具に見せる。サンゴ礁では食う食われるの捕食以外に、お互いに別の種類の生き物同士が助け合う「共生」が見られることが興味深い。それは、どちらにも有利に働く関係を持っていることの証左。そして、多くの隙間を持つサンゴ礁が小魚たちの格好の隠れ場所となり、反面その小魚たちを狙う大きな魚たちも集まり、サンゴ礁は海の生き物の循環に寄与するものであると理解できる。解説が的確で、美しい写真から受ける印象が強烈だ。2022/01/22
みーさん
4
なかなか見られないものが満載で、捕食の瞬間や、海の中の不思議な生態に驚かされる。2021/02/20
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