出版社内容情報
「あたしは、関根すず。9さい!」
ゆきなとみくは、自分は9歳だと言うおばあさんに出会い、共に一日町を歩き回ることに。
後日、二人は意外な場所で彼女と再会する。残されたメッセージに込められた思いとは?
いっしょに町を歩きまわり、語り合った、忘れられない夏の一日。
内容説明
「あたしは、関根すず。九さい!」ある日、出会ったのは、九さいのおばあちゃんだった。この人は、いったい、どこのだれ!?いっしょに町を歩きまわり、語り合った、わすれられない夏の一日。
著者等紹介
山本悦子[ヤマモトエツコ]
愛知県生まれ。元小中学校教員。1996年『ぼくとカジババのめだまやき戦争』(ポプラ社)でデビュー。『がっこうかっぱのイケノオイ』(童心社)が第57回青少年読書感想文全国コンクール低学年の部課題図書に選出。『先生、しゅくだいわすれました』(童心社)がミュンヘン国際児童図書館の選ぶブックリスト「The White Ravens 2016」に選出。『神隠しの教室』(童心社)で第55回野間児童文芸賞を受賞。『マスク越しのおはよう』(講談社)で第63回日本児童文学者協会賞を受賞
平澤朋子[ヒラサワトモコ]
東京都生まれ。児童書を中心にイラストレーターとして幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
90
児童書。小学校中学年向き。▽夏のある日の午後、図書館に行く途中でゆきなとみくは具合の悪そうなおばあちゃんを助ける。おばあちゃんは泣きながら、自分は9歳のすずだと名乗り、自分がどこにいるか分からないという。想像力豊かなゆきなは「おばあさんとすずちゃんの体が入れ替わっちゃったかもしれない」と思い、3人で町の中を探して回る。古い木造の駅舎や、学校のクスノキ公園の池などを、すずは見覚えがあるという▽認知症のおばあちゃんの昔話かとおもいきや、戦争展でゆきなとみくは不思議な絵を見つける▽2023年刊。読みやすい。2024/07/15
ゆうくま🐻🧸🧸🧸 フォロバ
62
【2024年 青少年読書感想文全国コンクール 課題図書】 【久しぶりの児童書 児童書も素晴らしい👏】 「あたしは、関根すず。9さい!」 ゆきなとみくは、自分は9歳だと言うおばあさんに出会い、共に一日町を歩き回ることに。 後日、二人は意外な場所で彼女と再会する。残されたメッセージに込められた思いとは? いっしょに町を歩きまわり、語り合った、忘れられない夏の一日。 1945年… 広島と長崎に 原爆が落とされ太平洋戦争が終わりを迎えた年。今あるものに感謝し、過ごしたいと思いました。2024/12/13
Totsuka Yoshihide
41
山本悦子作、平澤朋子絵、(2023)、『いつかの約束1945』、岩崎書店。第70回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(小学校中学年の部)。平澤さんのイラストにほっこり。戦争を題材としつつ、女の子たちとおばあちゃんの心が通じ合うお話。登場人物であるすずちゃんが、おばあさんになってから描いた5枚の絵が印象に残った。「なくなったわがや」、「悲しいお見送り」、「勉強より命」、「くうしゅうの夜」、「いつかの約束」。いろいろな人によって復興した日本。戦争を体験した方々の資料や本を読み返してみたくなった。2025/08/12
joyjoy
30
「いろんな人がいて、きれいで平和でおいしい町になりました」。「あー、しあわせ」。 すずをたすけ、すずの知らないことを彼女に教えてあげるゆきなとみく。でも二人がすずから学んだことのほうが、ずっとずっと大きかったかもしれないね。きれいで平和でおいしい町は、いろんな人の存在によってつくられるんだよね。みんなが、そのいろんな人のひとりになれるよ。なろうね。2023/07/30
すみっちょ
24
大人からすれば、あぁ、認知症のお年寄りが昔の戦争を思い出してる話かと思ってしまいますが、みくやゆきなくらいの年齢の子どもは先が読めずハラハラするのではないでしょうか。うちも含め親も祖父母世代も戦争を知らない時代になっています。悲惨さを前面に出すと怖いと言って読んですらもらえないこともあると聞きます。この本のように現代の子が誰かからの話で戦争を知っていく内容のほうが入っていきやすいのかなと思いました。良い本でした。2024/07/11