出版社内容情報
春夏秋冬、それぞれの季節ごとに小学6年生の少年少女たちの心情を不思議な出来事を絡ませながら描いてゆく。短編連作集。
大好きだったピアノをやめたくなった彰、気持ちが男の子であることに苦しむ美月、宇宙飛行士を夢みる算数が苦手な潤など、6年生たちがふとした不思議に出会い成長していく…。
主に絵本の文章で活躍しているかんのさんの初めての長編。短編連作集である。6年生の少年少女たちが悩んでいるがすこしずつ成長していき、やがて未来へ伸びていくその可能性を、すこしだけ不思議な出来事をからめて描いていく。特に「ルーチカ」は性同一性障害に苦しむ少女の心を救う物語で重い内容だが希望がある。
【著者紹介】
かんのゆうこ1968年東京生まれ。東京女学館短期大学・文科卒業。主な作品に『月のかけら』『ボッチとナナ』(佼成出版社)『大切なともだち』(大和出版)『光り降る音』『星うさぎと月のふね』『カノン』『ルララとトーララクリスマスのプレゼント』『ふゆねこ』(講談社)などがある。
内容説明
突然ピアノのレッスンをやめてしまった彰のもとに不思議な手紙が舞いこむ(「春の章…日暮れの手紙」)。「これはきみのたまごだよ」はりねずみのルーチカは美月にそっとさしだした(「夏の章…ルーチカ」)。小学校のそばにある児童書専門の貸し本屋は、木曜日が定休日。(「秋の章…木曜館」)。算数ができないと、宇宙飛行士にはなれないの?(「冬の章…星空トライアングル」)。転校する前の小学校にあった話す木。もう一度会いに行こうと芳子は決心した(「旅立ちの章…話す木」)。それぞれの季節ごとに小学六年生の少年少女たちの心情を不思議な出来事をからませながら描いてゆく短編連作集。
感想・レビュー
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はるき
青
遠い日