内容説明
短歌は、五・七・五・七・七の三十一音からなる短い歌です。平安時代の昔から、短歌はラブレターとして詠まれてきました。恋の短歌を十四首収録。
著者等紹介
穂村弘[ホムラヒロシ]
1962年、北海道生まれ。1990年に歌集『シンジケート』(沖積舎)でデビュー。気鋭の歌人として、創作、評論ともに活躍。近年エッセイストとしても注目を集めている。ほむらひろし名義による絵本翻訳も多数
後藤貴志[ゴトウタカシ]
1975年、愛知県生まれ。書籍装画をはじめ、CDジャケット、児童書、ノベルティグッズなど、はばひろく活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hideto-S@仮想書店 月舟書房
78
「平安時代の昔から、短歌はラブレターとして詠まれてきました」という穂村弘さんの序文。君と一緒に乗った観覧車、君にはただの一日でも僕には一生の思い出……こんな心情風景を綴った甘酸っぱい歌もあるけど、毒のある歌も。【カナリアのうぶ毛のついた唇でそのまま僕の口をふさいで】。愛しい彼女は小鳥と遊んでいたの? 食べちゃったの? 想像すると怖い……。後藤貴志さんの少女マンガっぽい絵で可愛いイメージの本になってはいるけど、やはり恋は一筋縄ではいかないですよね。このシリーズに繰り返し登場する与謝野晶子さんの歌は凄いな。2015/08/04
☆よいこ
73
児童書。短歌集。ふりがなあり、フルカラー、左側のページが折り込みで開くと短歌の解説がある。イラストが大きく可愛らしい。恋の短歌十四首を収録▽岡崎裕美子/栗木京子/与謝野晶子/北原白秋/大村陽子/飯沼鮎子/江田浩司/雪舟えま/喜多昭夫/東直子/前田夕暮/永田紅/与謝野晶子/林あまり▽与謝野晶子が2首あり。情熱的な短歌が多い印象。イラストがメルヘン調なのにベッドインシーンはちょっと引くカナ。2007年発行2025/02/06
おくちゃん👶柳緑花紅
72
短歌の絵本。捲る楽しみ!出会う歌と物語。初体験の一冊。孫達と一緒に楽しめそう。一緒に短歌を!って思った。恋って素敵でキュン。2022/11/11
モリー
62
児童書でも、読み聞かせには向きません。こっそりと、密やかに誰にも聞かれぬように口ずみましょう。ラブレターを読ま聞かせるなんてふさわしくありませんから。選ばれし十四首はいずれも思いを寄せる人の心を鷲掴みすることでしょう。男性の私としては、女性に捧げたい歌のベストは、江田浩司さんのこの歌。「カナリアのうぶ毛のついた唇でそのまま僕の口をふさいで」女性から贈られたい歌のベストは、与謝野晶子のこの歌です。「冬の夜の星君なりき一つをば云うにはあらずことごとく皆」◆アラフィフの私でも恋の歌に心が乱れます。(*´ω`*)2020/11/15
sk4
60
イイねぇ。(*^^*) 美しい大人の絵本。 後藤貴志氏が絵の部分を担当。一首ごとに見開き3ページ分の絵が広がる。絵が可愛くて、でも少し怖いところも。 十三首目の与謝野晶子の歌が特に好きだな。 「冬の夜の 星君なりき 一つをば 云ふにはあらず ことごとく皆」 亡くなった想い人を偲ぶ歌。 切ない。2013/10/20