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内容説明
歌舞伎には、源義経にまつわるお芝居がいくつもあります。歌舞伎が作られた江戸時代の人にとっても、義経の物語は魅力的だったのでしょう。ところが、義経にまつわる史料は少なく、私たちが知っている物語のほとんどが伝説なのです。歴史が伝説を生み、やがて歌舞伎になったというわけです。史実から伝説へ―人々の思いは歌舞伎の中に伝わっている。歌舞伎の魅力を義経を通して染五郎が紹介。
目次
1章 鞍馬寺の牛若丸(義経の生立ち;遮那王の決意 ほか)
2章 源平合戦(頼朝の挙兵;歌舞伎から読み取ろう―悪役といわれている梶原景時 ほか)
3章 逃避行1西国へ(腰越状の悲劇;夜討された義経 ほか)
4章 逃避行2吉野山(吉野へ;静御前という女性 ほか)
5章 逃避行3再び奥州へ(山伏姿での逃避行;歌舞伎から読み取ろう―弁慶の知恵と機転 ほか)
著者等紹介
市川染五郎[イチカワソメゴロウ]
本名は藤間照薫。1973年東京都生まれ。父は九代目松本幸四郎。暁星学園高等学校卒業。79年初舞台。81年七代目市川染五郎を襲名。95年に日本舞踊松本流家元松本錦升を襲名。歌舞伎にとどまらず、現代劇、テレビドラマ、映画でも活躍。主演作品の劇団☆新感線『アテルイ』や三谷幸喜・脚本の歌舞伎『決闘!高田馬場』は、企画・構想にもかかわる
小野幸恵[オノサチエ]
1954年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。出版社勤務を経てフリー編集者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しげ
5
源平合戦が好きで、源平をテーマにした歌舞伎を観てみたいけれど「歌舞伎なんて観たことないし、どの演目を観ればいいのかもわからないし…」と戸惑っている方に激しくおすすめの良書です。義経物語の流れにそって、歌舞伎の演目になっている部分を紹介し、あらすじや見所を解説してくれます。義経や富樫を演じている染五郎さんの写真も美しく、目の保養になることうけあいです。2013/01/07
m
3
図書館の歌舞伎コーナーで発見。義経と染五郎、素晴らしい組み合わせ。勧進帳の弁慶や碇知盛を見てみたい。演目は違うが、来月行く歌舞伎が楽しみになった。2017/08/30
まげりん
3
我が家の2人の義経(長女/歌舞伎「勧進帳」、次女/能「安宅」)のお勉強用に。物語の流れに沿いながら歌舞伎、染五郎さんのお話と教えてくれるのでわかりやすい。いくつか見たことのある演目もあるので興味深く読んだ。義経物語は、時代を超えて日本人の心の源流みたいなものなんだなぁと改めて思う。2013/12/26
まめはち
0
義経の登場する歌舞伎狂言の多さにあらためてびっくりしました。この本では義経の生い立ちから亡くなるまでの出来事とそれを題材にした歌舞伎狂言を時系列に紹介しているので、点と点がつながったような気持ちよさがありました。2006年出版。本書のなかで、染五郎さんが弁慶を「いつかはやってみたい永遠の憧れの役」とおっしゃってます。染五郎さんの富樫と義経の舞台写真は掲載されてますが、弁慶は幸四郎さんの写真。昨年念願が叶って弁慶をなさったので、増刷するときは弁慶の写真も追加されるのかな!?2015/04/28