出版社内容情報
童話的物語性と郷愁の薫。旅の中に古典的な詩情をこめてうたう達治。鋭敏な感覚の冬二。現代抒情詩を代表する三人の詞華集。 小学生中学年から
内容説明
みずみずしい詩情・美しいことば。精美と憧景とリズムと…。近代抒情詩の精髄をここに集める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kochi
17
津村伸夫が影響を受けたという、丸山薫の詩を読みたくて手に取る。丸山はもう少し他も読んでみたくなる。教科書にも載っている三好達治は、やはり圧倒しているような気がするが、田中冬二のいくつかの詩の面白さに目がいく。短い警句のようなものが良い(「故園の萊」等)。単語とそれにまつわる心象(故郷を思う気持ちか?)をつぶやく感じで、わかりやすいし、ウイットに富んだ言葉あそび的な要素にひかれる。書名「少年』は丸山の詩を除き、あまり関係ないように思うが、編集の方針から新仮名遣いで、難しそうな単語には解説があり、ありがたい。2023/03/21
くろず
1
ミステリと言う勿れで登場したので、三好達治さんの詩を読んでみました。 詩は日本語の響きの良さが際立つのでとても好きです。2022/03/11
佐保(さほ)
0
鉛筆が買えなくなっても・指で書くから いい/蟻が・蝶の羽をひいて行く・ああ・ヨットのようだ/ほしがれいをやくにおいがする・ふるさとのさびしいひるめし時だ――丸山薫「青い黒板」三好達治「土」田中冬二「ふるさとにて」より2009/12/20