出版社内容情報
近づく戦火を逃れて祖父の町へと乗ったバスが砂漠の真ん中で故障、昔の遺跡で野宿したり、美しい村里で赤ちゃんの誕生をサーカス一座と祝ったり、さまざまな体験をした兄弟の旅の話。戦火を背に弟と絆を深めた2日間のお話。 幼児から
内容説明
戦争が近づいてくる。ぼくたちは、おじいちゃんの町へ向かった。国を越えて人びとのやさしさを描く小林豊の最新作。
著者等紹介
小林豊[コバヤシユタカ]
1946年、東京に生まれる。日本画家。1970年代初めから80年代にかけて、中東・アジアをたびたび訪れる。その折りの体験をもとにした絵本で多くの読者を魅了している。絵本の作品に『せかいいちうつくしいぼくの村』(産経児童出版文化賞)など
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anne@灯れ松明の火
13
隣町図書館・大人のための絵本コーナーで。どこかで小林さんの絵本を紹介していて、気になっていた。戦争のため、子どもたちだけが、おじいさんのところへ疎開することになり、2人で旅をする、その道中を描いた作品だった。アクシデントに負けず、おじいさんのところを目指す兄弟を応援しながら読んだ。2013/06/09
Cinejazz
12
〝僕と弟に、干しアンズの包みを渡すと、お母さんは だまって 僕たち二人を 抱きしめました。お父さんは まだ暗い戸口の処で じっと立っていました〟〝北の町で始まった戦争が、だんだんと近づいてきています。 今日、僕は弟のエルタンを連れて、南の町に住むお爺ちゃんの家に行きます〟・・・戦火を逃れて避難する人々、その辛苦の道のりが描かれた絵本です。「この絵本は、カスカス地方とバルカン半島を舞台に描きました。いま、世界中どこにでもあるお話しです」・・・作者のやるせない悲しみのメッセ-ジが心に響きわたる。2022/04/12
nutts
6
兄弟だけの冒険もの、好きです。読み聞かせていると、私の左側に座る「弟」と、右側に座る「兄」との反応が、ページごとに少しずつ異なるので。読んだあとには、何も聞きません。いつか、息子たち共通の思い出話になることを祈りつつ。2010/09/26
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
5
読書会【テーマ 出会いと別れの本】2017/01/24
suiu
4
小さな兄弟。 弟はまだほんとに小さい。 お兄ちゃんだって、全然大きくない。 困難を乗り越えて、乗客みんなが仲良くなってよかった。2014/10/28