出版社内容情報
賢治の詩,短歌,散文,綴方,書簡などを年代順に収録。他に,弟・清六による「兄,賢治の一生」。資料写真多数。 小学生中学年から
内容説明
賢治の代表的な詩で、かれの生き方をよく表わしていて今なお、多くの人々に愛誦されている「雨ニモマケズ」など、多くの詩や短歌・散文も収録。あわせて賢治の生活を物語る、書簡・綴方なども選んで入れ、また弟・清六氏による“賢治の生涯”は、賢治を理解する上で一助となるでしょう。
目次
兄、賢治の一生(宮沢清六)
雨ニモマケズ 詩・短歌・散文・綴方・書簡など(花城小学校時代;盛岡中学校と一浪時代;盛岡高等農林学校時代;信仰と出京;花巻農学校時代;羅須地人協会時代;東北砕石工場時代;病いから死まで)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大粒まろん
19
スッタニパータを詠むとこの詩を思い出す。宮沢賢治氏は、最後にやはりお釈迦さまの言葉を思い出したのよね。真理への憧れを詩にしていて、調べの美しさが染みる。平易でありながら卓越したセンスの調べは釈尊のその心を伝えることができているのだろう。それは後世に渡りここまで愛されていることで証明されている。憧憬はのちの人たちの良心に届いたと思いたい。宮沢賢治氏の人となりは、まだまだよくわからないのだけど笑。2024/04/11
多田幾多
7
小さい頃は読みにくくて、よく分からなかったけど、大人になってこの詩の、優しさや力強さに気づき、宮沢賢治のことが本当に好きになった。2013/04/21
白猫の単語
5
子供向けの文庫。いい本だった。冒頭の「兄、賢治の一生」はわずか数十ページだけど兄への尊敬と愛情のこもったいい文章だった。これだけでも宮沢賢治の人となりが分かるのだけど様々なエピソードや書簡、短歌、詩などが時系列に並べられた本編も読み応え十分。2015/11/22
鹿の子
3
「奴。来学期は生かしておかない。なますにして食ってしまわなくっちゃぁ腹の虫が気がすまねぇだ」あの宮沢賢治にもこんな悪童の時期があったのだと思うと微笑ましくなるよ。かと思えば、8年後には肉食をしてしまっただけで落ち込んでいる。自分が不味そうに食った魚の視線を感じるなんて。惚れ直した、まじでこの人のお嫁になりたかった!残存する写真や書簡や短歌、弟の語る賢治の生い立ち等を年代別にまとめた宮沢賢治好きには非常に美味しい一冊となっております。中原中也もそうだが、宮沢賢治も何処に写っていても直ぐ探し出せる人です。2014/08/13
ノンミン
2
宮沢賢治という人柄がとてもよくわかる気がした。書簡を読むと、本当に言葉を大切にして、伝えたいことを、丁寧に書いて、生きるということを大切にしていることが伝わってきた。2020/01/25