内容説明
日本人クリスチャンはいま大胆な発想の転換を迫られています。そうでなければ独自の歴史と文化を持った日本にキリスト教会が、他の宗教や組織と並んで根付くことはないでしょう。行政組織、企業体、地域コミュニティに積極的に関わり、教会が友愛と連帯のコミュニティをいかに作り上げるかが問われています。
目次
序章
第1章 日本の「危機の構造」(文化をどう扱うか;「核エネルギーの解放」とは;原発事故―自然災害か人災か)
第2章 なぜ神学の課題なのか(ヒューマニズムとの共闘―共通恩恵論;原爆は悪、平和利用は善か;自然再生エネルギー;日本における神学の必要性)
第3章 なぜ日本の共同体にキリスト教が必要なのか(現代日本の風景;教育の崩壊;キリスト教世界観からの日本社会の見方)
第4章 公共神学の提唱(「神の国」の歴史的背景;新しい教会論;終わりを見すえて)
第5章 教会が「ここ」にあるとは?(教会派?社会派?;若者を受け入れる共同体の構想の二事例;四セクター論の必要性;行政との連携を通じて公共に関わる事例;社会の中でのクリスチャン;協会と公共圏)
資料 シンクタンク・公共哲学 設立趣意書
著者等紹介
稲垣久和[イナガキヒサカズ]
1947年生まれ。東京基督教大学名誉教授。1975年東京都立大学大学院博士課程修了(理学博士)。CERN(ジュネーブ欧州共同原子核研究所)研究員を経て哲学・神学に転向する。アムステルダム自由大学哲学部、神学部で研究員、客員教授を経て1990年から東京基督教大学教授を勤め2022年に退職
水山裕文[ミズヤマヒロフミ]
1971年生まれ。東京大学経済学部卒業後、1995年、ボストン・コンサルティング・グループに入社。その後、ベンチャーキャピタルを経験して、複数回の起業を行ってきた。国内、海外を含め4回の上場を主導、経験。2022年に東京基督教大学に入学、2023年に東京基督教大学大学院に飛び級で進学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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