内容説明
パウロが語った「福音」「義認」の意味とは?パウロはイエスをどうとらえたのか?パウロはキリスト教の「創始者」なのか?パウロにまつわる重要な問いを手掛かりに、使徒パウロが今日の私たちに「ほんとうに伝えたかったこと」を考える。
目次
第1章 パウロを理解する試み
第2章 迫害者サウロ・回心者パウロ
第3章 王の使者
第4章 パウロとイエス
第5章 異教徒への福音
第6章 イスラエルへの福音
第7章 義認と教会
第8章 神によって新しくされた人間
第9章 パウロの福音 当時と現在
第10章 パウロ、イエスそしてキリスト教の起源
著者等紹介
ライト,N.T.[ライト,N.T.] [Wright,N.T.]
英国セント・アンドリュース大学神学部教授。専門は新約聖書学と初期キリスト教学。史的イエス研究、パウロ研究について多くの論文、専門書を執筆、出版している。また、英国国教会の教職者でもあり、一般向けのキリスト教書籍も多数執筆している
岩上敬人[イワガミタカヒト]
イムマヌエル武蔵村山キリスト教会牧師。イムマヌエル聖宣神学院、東京基督教大学、東京聖書学院、お茶の水聖書学院などで教鞭をとっている。英国マンチェスター大学神学部博士課程修了。専門は新約聖書学・パウロ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きゃんたか
17
ユダヤ教の反逆者、キリスト教の創始者など、無神論者の間では専ら評判の悪いパウロ。ヘブライ主義のユダヤ教とヘレニズム主義のキリスト教を区別する試みは、名高い神学者の間でさえ絶えない。それだけパウロ神学の影響が大きいとも言えるが、著者はその一つ一つを興味深げにテーブルに並べて検証する。例えばルター派の信仰義認はプロテスタントの金科玉条だが、その歴史が人間の立場の強調を促し、信仰の個人主義を助長したと批判する。契約に対する神の真実こそが義認の本義であり、その真実はアブラハムの契約の成就であるという訳だ。お見事。2018/01/16
yuxxlogy
0
訳者の言うように「NTライトによるパウロ神学入門」書。「福音」「神の義」などをユダヤ教の文脈で探る。2018/08/15
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