内容説明
「このクソみたいな世界は何だ」。過酷な少年時代、子どもの死、結婚の破綻…。槽失と失望を繰り返しながら、神と人に背を向け、孤独に生きる主人公トニー。仕事で成功する一方で、罪悪感から自分の人生を嫌悪し、やがて死によってもたらされる「無」が、すべてを終わりにしてくれると考えていた。しかし、ある日、病で昏睡状態に陥り、不思議な魂の「旅」に投げ込まれる。その中で、封じ込めてきた恐れや絶望と対峙し、失ったものを取り戻していく。死して、生きるという、人生の最後に出合す希望を生き生きと描く、ファンタジックな寓話の中で神に出会う感動の物語。
著者等紹介
ヤング,ウィリアム・ポール[ヤング,ウィリアムポール] [Young,William Paul]
1955年カナダ生まれ。宣教師だった両親の任地ニューギニアで幼少期をすごす。ワーナー・パシフィック大学で宗教学を修め、その後教会で働きながら神学校で学ぶ。様々な職業を転々としながら妻と6人の子どもを養い、執筆活動を続けてきた。2007年のデビュー作The Shack(邦題『神の小屋』いのちのことば社刊)は、子どもたちに読ませるために執筆し当初自費で出版されたが、米国で異例のヒットを記録、その後世界的ロングセラーとなり2017年には映画化もされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ころりん
1
『神の小屋』著者による、賛否両論覚悟の奇想天外ファンタジー。 ヤコブかスクルージみたいな主人公を、ユニークなプロットで新しくする。 「この場所に連れてこられたのは、僕がしでかした悪事と対面させられるためなんですか?」…「いや、違うよ、きみ。その正反対さ。…ここでは解体よりも再見に重点が置かれているのさ。…新しいものを建てるためには古いものは壊されなければならない。だが神はどんなことも無駄にはなさらない。…」(p.215) 奇抜すぎる展開だから、閉じた心が溶けることもある。 それはきっと、神のわざなんだよ。2017/10/18
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