内容説明
2012年、東日本大震災から丸一年経った被災地を訪れた著者が、執筆中の原稿を中断し、精魂こめて書き上げた注目の一冊。
目次
第1部 神はどこにおられるのか(繰り返される疑問;沈鬱なクリスマス)
第2部 「なぜだか知りたい!」(最初に揺れが来て、そのあと津波が押し寄せた;悲劇の顔 ほか)
第3部 神が寝過ごされたとき(「なぜ、そのような蛮行が」;目が見えず、歯もない世界 ほか)
第4部 悪を癒す(悲しみにくれる町;消防署の中で ほか)
第5部 三つの過酷な試練
著者等紹介
ヤンシー,フィリップ[ヤンシー,フィリップ] [Yancey,Philip]
ホィートン・カレッジ大学院でコミュニケーション学と英語学の学位を取得。『クリスチャニティ・トゥデイ』誌の編集顧問を務め、同誌に記事やコラムを書いている。クリスチャニティ・トゥデイ社の出版物「ブックス・アンド・カルチャー」の共同編集議長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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北条ひかり
1
2時間29分(静岡改革派キリスト教盲人伝道センターと音訳者さんに感謝) 僕自身クリスチャンだが、他人の不幸に際して一番不適切な表現を用いるのはキリスト教徒だと思う。愛する人を失った人に「神がお召しになったのだから、悲しんではいけません」とか、障害者になった人に「あなたは神のお与になった試練に耐えられる人だから、頑張ってください」と言って、他人を平気で傷つける。他人の気持ちに寄り添う共感能力が皆無なのに、自分では心優しい人間だと思っている。本書は僕の意見とは異なるが、最低限この程度の認識は持ってもらいたい。2015/08/23
ころりん
1
「時間はすべての傷を癒やしはしない。少なくともこの人生では、神でさえ、すべての傷を癒されはしないだろう。その一方で、教会にはするべき仕事がある。…だれもがもっているのは愛の力だ。苦しみは孤立させ、自己像(セルフ・イメージ)を打ちのめし、希望を破壊する。だが、愛をもって寄り添うことは、それら三つのことすべてに打ち勝つ。」177頁 「苦しみを目撃する人たちは神を拒否したくなる。しかし、苦しみを経験する人たちは、慰めも苦しみもともにしてくださる神に見切りをつけることなどできない」(ミロスラヴ・ヴォルフ)142頁2015/04/03
piece land
1
世界に起きた悲しい事例とその時の取材が並んでいる。 神はどこにいられるか。そこにいられる。 少し急いで読みすぎて、消化しきれなかった。2014/10/30