内容説明
モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)の起源、歴史、教義を解説。救いや死後の世界など主要な教理について、正統的キリスト教との相違を明らかにする。
目次
第1部 モルモン教の起源(ジョセフ・スミス―真の福音の回復者?;ジョセフ・スミスとモルモン教徒、西へ;ジョセフ・スミスの時代からソルトレーク・シティへ)
第2部 モルモン教の教義(地上における唯一の真の教会;今も続く啓示とモルモン教の聖典;モルモン教の世界観;神々と神格化というモルモン教の福音)
第3部 モルモン教における救い(モルモン教が教える天国と地獄;イエス・プラスアルファ;モルモン教では死者はどのようにして救われるのか)
著者等紹介
ジャクソン,アンドリュー[ジャクソン,アンドリュー][Jackson,Andrew]
アメリカの福音長老教会牧師および神学校教授。フラー神学校で神学修士号、ゴードン・コンウェル神学校で牧会学博士号を取得。世界のいろいろな原始宗教の故郷を訪れており、大学レベルで世界の諸宗教について教え、執筆やブログ作成をしばしば行っている
結城絵美子[ユウキエミコ]
1965年、東京都福生市生まれ。いのちのことば社で編集者として勤務。現在はフリー・エディターとして、編集や翻訳に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
5
モルモン教の設立者ジョセフ・スミスが天使モロナイによってモルモン書を発掘させられたのが1823年。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、それぞれに神の啓示を伝えたのが天使ガブリエルだが、モロナイも同様の存在。モロナイとは紀元前600年からアメリカ大陸に住んでいたニーファイ人の予言者。この民族はイスラエルから大陸に渡ってきたとされる。日本でも江戸末期に天理教など新宗教が誕生したが、それに近い気がする。中山みきがお筆先で予言したように、スミスもキリスト教を改良し布教した。信じたい人は信じればいい。2024/02/12
ぷないぷない
1
前書きに著者の立場と本書の目的、引用した資料を明確にしている。内容は資料による客観性に重きをおいているものの批判的で、モルモン教の歴史と教義に対する懐疑的な記述が多い。引用されている資料については、聖書以外の資料について私は確認したことが無いのでわからないが、著者の記述には概ね納得している。2013/03/30
Numano Jiro
1
原題は「モルモニズムの説明:末日聖徒が教え、実践していること」とあるが、著者のアンドリュー・ジャクソンは一般的なキリスト教とモルモン教とどう違っているかを、前者の立場に立って描こうとしていて、偏向していると言わざるを得ない。ミット・ロムニーがアメリカで大統領候補になって、モルモン教が注目されたのに合わせて翻訳されたもの。原著は2008年。原題では「現在」の時制で書かれているが、引用が少々古いものが多く、都合のよい典拠に依存していることがわかる。2013/02/25