内容説明
なんでもないことから、とんでもないことになってしまったイワンの家とガブリーロの家のあらそい。なにが、憎しみ合っていた彼らを回復させたのか?現代社会への深いメッセージに満ちた絵本。
著者等紹介
柳川茂[ヤナガワシゲル]
1950年、神奈川県に生まれる。日本放送作家協会会員。竜の子プロダクション企画文芸部を経て、現在フリーで絵本やアニメの創作・脚本家として活動中
小林豊[コバヤシユタカ]
1946年、東京都に生まれる。日本画家。1979年、日展初出品で入選。1983年、「上野の森美術館」特別優秀賞受賞。1970年代初めから80年代にかけ、中東・アジアをたびたび訪れる。その折りの体験をもとにした絵本で多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
22
争いの火種はどんどん大きくなり、悲劇はより大きくなり…。ロシアの歴史に思いをはせながら読むと、なんだか胸が痛みます。そして内戦のことも…。許すという行為の難しさと尊さに感じ入ることができる一冊です。2020/09/23
Cinejazz
17
〝ある村に、二軒の農家が隣り合って住んでいた。両家のお爺さんが一家の主人だった頃は、とても仲良く、互いに助け合って暮らしていた。ところが、片方の家のお爺さんが死に、もう片方のお爺さんも病気になって、それぞれの息子のガブリ-ロとイワンが家を継いだ頃から、様子が変わってきた・・・。 両家の諍いを聞いたイワンの父親は、とても悲しみ「くだらない事で、大騒ぎしてねえで、さっさと謝っちまえ」「寝てるだけのオヤジには、何もわからないんだよ」 「喧嘩なんてものは、片方が悪くて起きるもんじゃねえ...火は早めに消す↓2025/06/01
bros
15
卵1個の取り合いで、こうなってしまうのかとと…。感情のもつれって、こういうことなのかな。と。2017/02/20
ぼんくらぼん
13
ロシアのお話を読む。最初は卵一個のとりあいが、どんどん気持ちがエスカレートしていく二つの家族。憎しみってこんなふうに育っていくから、小さいうちに消さないとね。2017/01/26
ヒラP@ehon.gohon
11
猜疑心と憎しみというものは、膨らみ出したら際限がないのですね。 平穏な生活が破滅にまでつながる物語に、現代の国際 社会の縮図を見たような気がします。 イワンとガブリーロの家族が再び仲良く暮らすようになったのは、イワンの我慢。 わかってはいても、とてもできる話ではありません。 消したはずの火が別の火種にならないようにと考えるのは深読みしすぎでしょうか。2015/09/07
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