内容説明
聡明で快活な妻を、アルツハイマー病が襲った。脳や肢体の能力を一つ一つ奪われてゆく妻を前に、夫は、大学の学長という要職を辞し、妻の介護に生きる道を選んだ。「すこやかな時も病める時も、妻を愛する」という結婚式での誓いに誠実であろうとして。かつての妻の面影が徐々に失われていく残酷な日々の中で、それでも変わらぬ夫婦愛を見いだした著者は、「地下深くに埋もれている大岩のような、決して去ることのない悲しみ」を抱きつつも、だれにも奪うことのできないしあわせを味わう。
目次
大きな決断
束縛は解放に
いつになったら夜明けが
死が二人を分かつまで
著者等紹介
マクルキン,ロバートソン[マクルキン,ロバートソン]
1947年コロンビア・バイブル・カレッジを卒業。1948年ミリエルと結婚。フラー神学校入学。1950年フラー神学校卒業。コロンビア・バイブル・カレッジで教鞭を執り始める。1952年ペン・リッペン・スクール(高校)の校長に就任。1956年宣教師として来日。1957年茨城県土浦市で開拓伝道に参加。土浦めぐみ教会の創設者となる。1962年18ヶ月間、D・ホーク博士に代わって、日本クリスチャンカレッジ(現在の東京基督教大学)の学長の任をとる。1968年コロンビア・バイブル・カレッジ・アンド・セミナリーの学長に就任。1990年まで22年にわたり、その任を果たす。1990年アルツハイマー病にかかった夫人ミリエルの介護のために、周囲の反対と惜しむ声をおして、学長の職を辞す。このことが、全米の反響を呼び、結婚の意味について反省する機会を提供した
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