内容説明
本書は、十六世紀の宗教改革に根ざす歴史的な福音主義キリスト教の視点を尊重する立場から、今日の神学的状況と動向に関する分析と情報の提供、注目すべき問題点と主要な争点の指摘、そして、福音主義を標榜する諸教会の“核”を成すその“信念体系”の確認を考察したものである。
目次
岐路に立つ現代のキリスト教と教会―D.ウェルズの分析をめぐって
“近代精神”の九つの相―“古典的・伝統的平衡の粉砕”
「モダン」の“発展”と“ゆらぎ”―キリスト教神学へのチャレンジ
組織神学の“退潮”と「全教会的神学の不在」?
伝統・経験・理性・文化と聖書―神学形成上の資料問題
キリスト教と神の啓示
ポスト・モダニズムの挑戦とキリスト教神学の“脱構築”
「神の死」と「神の変様」―逆説的内在化・暗号解読・述語化
宗教多元主義の神学と「キリストのみ」
十字架におけるキリストの贖罪―福音主義キリスト教の「品質証明」(D・ブローシュ)
教会の「理解」と「誤解」
キリスト教週末論のゆくえ?
「福音主義」と日本の教会
期待される神学と霊性の問題
著者等紹介
宇田進[ウダススム]
1933年、東京都出身。カベナント大学、日本(現・東京)基督神学校、カベナント神学校、ユニオン神学校(N.Y.)、ウェストミンスター神学校(神学博士)。ローザンヌ世界伝道会議(1974)および第1回日本伝道会議(同年)プレナリー・スピーカー、ウェストミンスター神学校客員教授(1979‐80)、キリスト教高等教育推進国際協議会(ICPCHE)実行委員や日本福音主義神学会理事長、共立基督教研究所所長などを歴任。東京・久我山キリストおよび西武柳沢両教会(ともに日本長老教会所属)の開拓期の牧会にも従事。現在、東京基督教大学名誉教授・同大学および東京基督神学校講師
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