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出版社内容情報
《内容》 臨床医として、長年の診療に応用している鍼灸治療経験に基づき確立した経絡診断(テスト)の方法論を、図版を多用して解説.動きの負荷に対する反応を分類することで、中医学理論からみた病態診断を解説.中医学理論に基づく鍼灸治療に加え、経絡テストによる漢方処方へのアプローチも理解できる. 《目次》 症状と動きと経絡 症状にかかわる動きの要因 症状と動きの制限 動きの制限は多関節・多軸 動きの分析に経絡概念の応用 経絡の動きの制限 動きを制限する要因 症状と動きの負荷 動きの制限と負荷に対する反応 伸展制限の重要性 屈曲制限および中心軸の動きの制限 経絡分布の特徴と動きとの関連 経絡の分類と動きとの関係 正経と奇経 同名経 陰経と陽経および表裏経 中心軸 その他の特徴 指趾分布 経絡をつなぐ順序 経絡テスト 経絡の動きの負荷 前面の経絡と動きの負荷 後面の経絡と動きの負荷 側面の経絡と動きの負荷 代表的な関節の動きと経絡 頚部 肩 肘 手首 腰部 股および膝 足首 経絡テスト施行手順 負荷に対する反応と治療部位選択 治癒経絡選択 治癒部位選択 ホログラフィとの関連 経穴選択と効果の確認 経絡テスト7原則 経絡テストの運用 肩痛 伸展で起こる肩痛 屈曲で起こる肩痛 水平内転で起こる肩痛 水平外転で起こる肩痛 腰痛 後屈で起こる腰痛 前屈で起こる腰痛 側屈で起こる腰痛(その1) 側屈で起こる腰痛(その2) 症例 症状が出現した機序を推定できる症例 内臓病変による症状と動きの制限が連動している症例 経絡テストと中医学診断 経絡テストと中医学理論との関連 虚実の判断 負荷で誘発される症状と虚実 経絡の虚実と経絡テストの特徴 取穴原則と補瀉 負荷法と取穴部位 経絡の虚実と経穴 肺大腸経 脾胃経 心小腸経 腎膀胱経 三焦経 心包経 胆経 肝経 症例(中医学的解釈) 症状の誘発ないし憎悪が一つの経絡に限局した症例 陽性所見が上下肢の同名経に及ぶ症例 陽性所見が複数面の経絡に及ぶ症例 治療に用いる刺激方法と効果判定 刺激方法 皮膚表面への刺激 皮内・皮下への刺激 生理食塩水皮内 注射法 治療効果の判定 参考資料 経絡テストで頻用する77の経穴
内容説明
著者らは1997年より経絡テストと中医学理論との関係を検討し、経絡テストという一つの視点から、これまでの東洋医学臨床論を再構築してみようと試みてきた。その試みを本書で紹介しているが、動きの負荷に対する反応を分類することで中医学理論からみた病態診断が可能となった。この試みは、中医学理論に基づいた鍼灸治療に加えて経絡テストによる漢方薬処方の道も開いた。著者らはこの方法論を応用し、その原則の妥当性をすでに確認している。本書で、とくに強調したかったのは、動きの分析が鍼灸治療における理解しやすい原則と再現性のある診断および十分な治療効果をもたらしてくれるということである。また、本書に託したのは動きの分析が西洋医学と東洋医学の共通の言語となり、21世紀に向けて鍼灸治療を十分に取り入れた新たな医療が始まってほしいとの長年の夢の実現である。
目次
1 症状と動きと経絡
2 経絡分布の特徴と動きとの関連
3 経絡テスト
4 経絡テストの運用
5 経絡テストと中医学診断
6 治療に用いる刺激方法と効果判定