出版社内容情報
《内容》 災害に遭遇し心に傷害を負った被害者,その精神的ケアにいかに取り組むか-雲仙・普賢岳噴火災害の精神保健活動の体験と豊富な文献から,災害者の危機介入や情報管理などその指針を具体的に提起した災害精神保健・医学に関する画期的好著.災害支援にあたる精神科医,臨床心理士,保健婦,看護婦などの必読書. 《目次》 災害の定義・分類と災害精神医学的研究 災害の定義と分類 災害精神医学的研究の方向性 災害の類型化 災害ストレスと心理・精神医学的反応 災害の構造と被災住民の心理・精神医学的反応 災害経過の時間的な諸相 遺族の悲嘆反応 災害ストレスと精神障害-外傷後ストレス障害を中心に- ストレスとそれに関連する精神障害 PTSDの臨床特徴 災害と医療システム 災害医療システムの現状と問題点 医療,福祉,行政などの連携 被災住民に対する精神保健活動の実際-雲仙・普賢岳噴火災害の現場から- 雲仙・普賢岳噴火災害の実態と特徴 避難住民に対する精神保健活動 危機介入事例-雲仙・普賢岳噴火災害の経験から- 精神医学と災害の接点 精神科医による危機介入 自己評価尺度にみる非難住民の精神医学的問題-GHQ30項目の得点を指標として- 自己評価尺度としての一般健康調査質問票 雲仙・普賢岳噴火災害における災害住民のGHQスコアの特性 災害時の情報伝達と局外者の態度 災害時の情報管理と情報伝達 局外者の態度-学者とマスコミ 被災住民に対する精神保健対策の展望 雲仙・普賢岳噴火災害と阪神・淡路大震災における精神医学的対応,ほか
内容説明
本書は、被災住民の支援に役立つことを目的に、大きく二部に分けて執筆した。第一部(第1~4章)では、今日までに発表された多数の論文を概観しながら、被災住民の心理・精神医学的影響に関する理論的な解説を行った。第二部(第5~8章)は、雲仙・普賢岳噴火という災害に襲われた一被災地域(島原市と深江町)における実践的な活動記録である。
目次
第1章 災害の定義・分類と災害精神医学的研究
第2章 災害ストレスと心理・精神医学的反応
第3章 災害ストレスと精神障害―外傷後ストレス障害を中心に
第4章 災害と医療システム
第5章 被災住民に対する精神保健活動の実際―雲仙・普賢岳噴火災害の経験から
第6章 危機介入事例―雲仙・普賢岳噴火災害の経験から
第7章 自己評価尺度にみる避難住民の精神医学的問題
第8章 災害時の情報伝達と局外者の態度
第9章 被災住民に対する精神保健対策の展望