内容説明
色好みの貴公子か、天下を狙う野心家か、光源氏の正体に迫る…。艶やかな恋物語にして壮大な歴史フィクション「源氏物語」を読み解く。
目次
紫式部物語
本編 第1部(奔放な青春時代;絶望の浪人時代;政権奪取の闘争時代;平安朝の少女小説 玉鬘十帖;栄華と幸福をきわめた時代)
第2部 不信と不幸の凋落時代
第3部(光源氏没後の世界;あやにくな恋物語 宇治十帖)
著者等紹介
砂崎良[サザキリョウ]
東京大学文学部卒業。古典文学に現れる7~15世紀の香料文化史、交易史を研究。詩人であり、『源氏物語論』などでも知られる藤井貞和氏に師事。現在は教育・文化系のライター
上原作和[ウエハラサクカズ]
日本文学研究者。明星大学人文学部常勤教授。物語研究・文献史学・日本琴楽史を専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sofia
36
マンガは少なく、解説がとてもおもしろい。初めて源氏物語っておもしろそうと思った。昔は光源氏に全く魅力を感じなかったが、政治的に見るとおもしろい。しつこいくらいに出てくる相関図も前に戻らなくていいし、ホントに必要。やっと源氏物語の流れを「把握」できた。2016/06/25
はの
14
朧月夜に源氏が手を出したのは、政略上のかけひきもあった、醜い末摘花が持つ、妻の紫の上にない見えにくい長所、葵の上が和歌を一句も読んでいないことの意味などなど、違った視点からみれば、源氏物語には知らない魅力的なことがまだまたあるということが知れて、かなり面白かった。漫画は少な目で、とにかく注釈がかなり本格的で読み応えがあるのに、書き方は素人の僕でもわかるくらい平易。文学研究によって、作品の「魅力」(よいことだけでなく、悪いことも)をいっぱい見せてくれる良書。かなりの大当たりだった。2015/10/30
♡kana*
12
やっと読めた。なかなか、奥深い。確かに、はまったらハマりそう(笑)2016/12/17
りんりん
10
結構政治的な解説がされているので、源氏の雅な世界とか、恋愛物語を楽しみたい人には向かないかも。コピーの通り、深読みをしているので、源氏物語の背景を知りたい人向けかな。情けないマザコン男と思っていたけど、野心を持って、色ごとに挑んでいたことが分かり、見直した気分。2016/01/16
つーこ
10
浅いね・・。見開き2ページ目で桐壺の更衣が死んじゃった時点で、アレ?って思ったけど。『マンガでわかる源氏物語』っていうより、『源氏物語を通して見る当時の生活』だね。だって、当時の生活習慣なんかは分かりやすく説明されていますけど、マンガじゃないっすもん・・。何か、消化不良なんで、ちゃんとした本読みたくなっちゃった。2013/02/02
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- 和書
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