内容説明
ひきこもりの青年ヒロは、ある日勇気をふるって公園まで外出してみる。ベンチに座っている彼の前に現れたのが中年のサラリーマンのテツだった。最初の数日は黙って挨拶をするだけだったが、やがて会話を交わすようになり、不思議な友情が芽生える。そしてこの友情がお互いの人生を大きく変えていくことになる―。日本のある架空の街を舞台に、いじめ、ひきこもり、リストラなどの現代が抱える問題を扱いながら、繊細かつ詩情豊かに綴られた本作は、2012年の刊行以来ドイツ語圏を超え、世界各国で静かな感動を広めている。
著者等紹介
フラッシャール,ミレーナ=美智子[フラッシャール,ミレーナミチコ] [Fra〓ar,Milena‐Michiko]
オーストリアの作家。1980年ザンクト・ペルテン生まれ。父はオーストリア人、母は日本人。ウィーン大学でドイツ文学、フランス文学、比較文学を学ぶ
関口裕昭[セキグチヒロアキ]
明治大学教授。慶應義塾大学大学院修了。文学博士(京都大学)。専門はドイツ文学、比較文学。ドイツ・ユダヤ文学や抒情詩の研究のかたわら翻訳も行っている。主な翻訳に『うんちしたのはだれよ!』、『フリードリヒばあさん』(産経児童出版文学賞・翻訳作品賞)、『空の飛びかた』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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