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本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
45
小川公代さん初読み。英文学者。お母さまの介護をすることによってコスパ・タイパを行動基準に立ち働いてきたそれまでの生活を変えざるを得なくなり・・・。ケアに二通りあるというのが強く印象に残った。「ケア・フォー」は直接的で具体的な行為によって世話をすること。「ケア・アバウト」は気にかけているという意味で、身体を介在させずともお金や第三者によってケアする。小川さんは、ケア・アバウトになりがちであったのを、お母さんの訴えによってケア・フォーに重心を移していく。その過程での気づきやエピソードが素晴らしいと思った。2025/12/23
ムーミン2号
7
著者のお母様が難病に罹患されてしまい、「ケア」を実践せざるを得なくなったその記録。でありながら、「ケア」とは何かを文学作品も含めて様々に示してくれている書だと思う。特に個人的に印象的だったのはカフカの『変身』の読み解きで、虫に変身した兄を介護する妹グレーテの視点での読みも可能だし、それはそれで考えさせられるものだと気付かされた。ケアの実践よりも取り上げられている作品の数々の方が気になって、読んでみたくなりつつ、さて自分の「ケア」度は? などと思いながら読んだことだった。2025/12/28
チェアー
5
ケアは一発勝負だ。その場その場で臨機応変に対応しないといけない。もっとも人間らしい場かもしれない。Google検索やチャットGPTをケアは超える。まったく想定しなかったところへ人を連れてゆく。それは生命が予定調和でないということの表れだ。 2025/12/05
読書熊
4
ケアを探究する文学者小川さんが体験から語るケア2025/12/03
きくまる
2
難病にむしばまれ、老いも進んでいく母の介護記録。ご自身の専門である文学からの引用も多い。筆者曰く、言葉はあらゆる人に価値を与えることができ、また文学は他者の苦しみへの回路を開くと、文学の意義にも触れている。経済中心に近代化が進む中で、見捨てられる人々を考える意義を、この本全体で語っているように思う。自分を支えてくれた家族や親戚のエピソードも面白い。そして誰もが誰かからのケアで育ってきたこと、今現在ケアの中で生きていることを自覚させられる。私はこんな優しい介護はできなかったなあと少し苦い思いで読み終えた。2025/12/22
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