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本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
47
数年前にオープンダイアローグといいはじめ、今までの精神分析が家父長的、抑圧的、構造的でモノローグという批判に突然の宗旨替えに驚いた。いい感じの言葉が並び、時代の追い風に乗った物言いに釈然としない感想を持った。本書は精神分析とオープンダイアローグを理論的につなげ、現在取り組んでいることは今までの仕事の延長にあり、それまでの問題点を克服していることを証明する本だ。第1節で精神分析の代表である否定神学を、第2節で構造に代わってプロセスを、第3章では言語のみでなく身体性のある言語を、そして第4節で著者の理論が展開2025/02/14
ばんだねいっぺい
32
~というわけでオープンダイアローグはいいよということ。何派かに関わらず、一戦級の人の本を読むと近いような心構えや技法があったような気がする。理論的に体系化されると、より多くの人が実践できるので、このような本が書かれて広く読まれることは、とても大切なことだ。2024/12/29
かふ
16
精神分析が言語学と隣接するのは隠喩がAIには理解出来ないということからディックの小説とか想像して、彼の小説(SF)とか否定神学的になるというような、どこかで懐疑論でも最終的に信じるものがなければコミニケーションは続かない。それは最終的には死なのだがそれを超越したものがあると信じて対話を続けていくとお互いに理解可能なものが見えてくるというような。逆に言語が病を引き起こすトラウマは身体的な問題(ダブルバインド)とか。AIにダブルバインドがないのは身体がないから?それは他者性ということなのかもしれない。2025/08/18
rors(セナ)
10
「なぜ対話ごときで回復が起こるのか」「対話の謎をひらく」というキャッチフレーズに惹かれて読んだのだけど、難しくて読了までに随分時間がかかった。が、対話について深く考えるきっかけとなった。自分の中の小さな真理(コンテクスト)に対話(ポリフォニー)によって揺さぶりをかけることで、新しいコンテクストが立ち上がる。なるほどなぁ!!となる。 この本は著者のオープンダイアローグの本と、最近少しだけかじっていた哲学書の下地がなければ、ちょっと読めなかったかもしれない。2025/06/24
おだまん
9
難しい。けど対話について意識してみようと思う。2025/04/12