出版社内容情報
抗菌薬、なんとなく選んでいませんか? 的確な狭域化・処方変更を本書でマスター! さぁ「菌トレ」しようぜ!
薬剤感受性検査結果の見かた、教えます! 抗菌薬を処方する際には、感染症と抗菌薬の知識はもちろんですが、薬剤感受性検査結果を読み解く力も大変重要です。ところが、今までこの部分にスポットをあてた書籍はほぼ皆無でした。本書では、約60問の精選問題に取り組んでいただくことで、実践で役立つ基礎力が身につくようにしました。抗菌薬適正処方とAMR対策に、医師のほか、ASTにかかわる薬剤師・臨床検査技師にもおすすめです。
序 文
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はじめに
みなさんは,実際の診療で抗菌薬の処方を行う際,その選択をどのように行っていますか? おそらく,まず患者さんの背景や起炎菌,そのほか薬剤感受性試験結果などを確認されると思います.しかし,その薬剤感受性結果については,みなさんどこまで読み解かれているでしょうか? いろいろ...
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書 評
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「菌トレ」本で,今こそ感受性結果の見かたを鍛えよう
書評者:青木 眞(感染症コンサルタント)
2016年5月に開催された先進国首脳会議,通称「伊勢志摩サミット」で薬剤耐性(AMR)の問題が取り上げられ,当時の塩崎恭久厚生労働大臣のイニシアチブの下さまざまな企画が立ち上げられた。国立国際医療研究センターにある国際感染症センターの活動も周知のとおりである。
にもかかわらず,広域抗菌薬の...
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目 次
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第I章 診療の原則編
①感染症診療の基本的なプロセス
②薬剤感受性検査とは
③感染臓器・部位からみる処方抗菌薬のポイント
第II章 実践編
症例1 MSSA(1)
症例2 MSSA(2)
症例3 MSSA(3)
症例4 MSSA(4)
症例5 MRSA(1)
症例6 MRSA(2)
症例7 MRSA(3)
症例8 MRSA(4)
症例9 MRSA(5)
症例10 MRSA(6)
症例11 S. lugdunensis
症例12 MRSE(1)
症例13 MRSE(2)
症例14 S. saprophyticus
症例15 S. pneumoniae(1)
症例16 S. pneumoniae(2)
症例17 S. pyogenes(1)
症例18 S. pyogenes(2)
症例19 S. mitis(1)
症例20 S. mitis(2)
症例21 E. faecalis(1)
症例22 E. faecalis(2)
症例23 E. faecalis(3)
症例24 E. coli(1)
症例25 E. coli(2)
症例26 E. coli(3)ESBL①
症例27 E. coli(4)ESBL②
症例28 K. pneumoniae(1)
症例29 K. pneumoniae(2)
症例30 S. marcescens(1)
症例31 S. marcescens(2)
症例32 E. cloacae(1)
症例33 E. cloacae(2)
症例34 E. cloacae(3)CRE
症例35 E. coli(5)CPE①
症例36 E. coli(6)CPE②
症例37 P. aeruginosa(1)
症例38 P. aeruginosa(2)
症例39 A. baumannii(1)
症例40 A. baumannii(2)MDRA
症例41 S. maltophilia
症例42 B. cereus(1)
症例43 B. cereus(2)
症例44 C. difficile(1)
症例45 C. difficile(2)
症例46 M. tuberculosis(1)
症例47 M. tuberculosis(2)
症例48 M. avium
症例49 M. abscessus
症例50 市中肺炎
症例51 誤嚥性肺炎(1)
症例52 誤嚥性肺炎(2)
症例53 誤嚥性肺炎(3)
症例54 M. pneumoniae
症例55 Legionella
症例56 B. pertussis
カラー図譜 グラム染色・培養
第III章 検査知識編
①要チェック! 正しい検体採取と搬送のしかた
②実は難しい細菌同定
③薬剤感受性検査の落とし穴
④あなたの施設は大丈夫!? 適切なアンチバイオグラムの作成法
⑤薬剤耐性菌に強くなるための5つの基本
⑥抗酸菌検査の概略をおさえよう
症例57 selective reporting
症例58 プラスミド性AmpC型 β ラクタマーゼ
症例59 ESBL確認試験
症例60 FOMの薬剤感受性結果
症例61 基準となる抗菌薬投与方法
付録
付録1 本書で取り上げた主な抗菌薬のスペクトラム
付録2 覚えておきたい代表的な抗菌薬
あとがき
索引
抗菌薬一口メモ
注射剤から経口剤へのスイッチ療法(CEX)
β ラクタム系抗菌薬の薬物動態/薬力学(PK/PD)
抗菌薬の移行性が悪い臓器と組織
細菌性髄膜炎とセファロスポリン系抗菌薬の投与量
CTRXのピットフォール
VCMの治療薬物モニタリング(TDM)①:検体採取のポイント
VCMの治療薬物モニタリング(TDM)②:目標血中濃度の設定
VCMの点滴時間
LZDの特徴と注意点
DAPの特徴と注意点
腎不全時の抗菌薬投与量の注意点
ペニシリン系抗菌薬との交差アレルギー
CRBSIに対する抗菌薬ロック療法
VCMは経口投与しても腸管から吸収されない?
PCG投与時は,血中カリウム値と溶解液量に注意
細菌性髄膜炎に対する抗菌薬投与量
毒素産生抑制効果を有する抗菌薬
ピボキシル(PI)基を有する経口抗菌薬の腸管吸収と副作用
安全に抗菌薬のde-escalation(狭域化)を進めるために
感染性心内膜炎でのアミノグリコシド系抗菌薬の用法
ペニシリン系抗菌薬の歴史
アミノグリコシド系抗菌薬の併用療法
ダブル β ラクタム療法
経口抗菌薬と薬物動態
ST合剤の特徴と注意点
セファマイシン系抗菌薬の代替薬
ESBL産生菌と発熱性好中球減少症
内因性耐性
inoculum effect
CTXとCTRXの違い
セファロスポリン系抗菌薬(CAZ)に関する世代分類の落とし穴
β ラクタム系抗菌薬の長時間点滴
主なAmpC型 β ラクタマーゼ産生菌
カルバペネマーゼ産生菌に対する治療薬
CLの併用療法
カルバペネマーゼ産生菌に対する新しい治療薬
抗菌薬投与時の電解質負荷
アミノグリコシド系抗菌薬の単剤治療は行わない?
β ラクタマーゼ阻害薬の作用機序
TGC使用時の注意点
カルバペネム系抗菌薬の違い
芽胞形成菌に対する抗菌薬療法
B. cereusに対する抗菌薬療法
C. difficile感染症に対する治療薬
FDX使用時の注意点
抗結核薬について
抗結核薬としてのLVFXの位置づけ
CAM投与時の注意点
RFPとRBT
CVAと抗菌薬関連下痢症
TAZ/PIPCの注意点
MRSA肺炎に対する抗菌薬療法
抗菌薬の組織移行性
マクロライド系抗菌薬の特徴
キノロン系抗菌薬の使い分け
マクロライド系抗菌薬の適応外使用について
コラム
コラム1 ASTとは
コラム2 CLSIとは
コラム3 血液培養とコンタミネーション
コラム4 ASTにおける微生物検査の重要性
コラム5 長期培養の依頼が必要な場合
コラム6 抗菌薬のPK/PD理論とは
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