魁!!診断塾 - 東京GIMカンファレンス激闘編

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魁!!診断塾 - 東京GIMカンファレンス激闘編

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  • サイズ A5判/ページ数 262p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784260031943
  • NDC分類 492.1
  • Cコード C3047

出版社内容情報

我らに診断できぬものなし!
東京GIMカンファレンスで実際に提示された症例を題材に、某名作漫画を愛する5人の医師が繰り広げる熱いclinical problem solving! 『medicina』誌で好評を博した異色連載を書籍化。

序 文
俺と『魁!! 男塾』 ~まえがきに代えて~

本書『魁!! 診断塾』は雑誌『medicina』の同名連載の単行本化である.この連載は「東京GIMカンファレンス」で実際に登場した症例を基にしたclinical problem solving形式の症例検討であり,筆者を含む5人の総合診療・感染症の若手医師が,時にゲスト医師を交えながらその診断について議論していくスタイルである.そして,連載タイトルからもわかるとおり,『週刊少年ジャンプ』(集英社)の漫画『魁!! 男塾』*がモチーフである.本連載を企画した際,症例検討をどのようなテイストで行うかが議論となり,「総合診療の新時代として,普通の症例検討集では面白くない.やはり読者がアッと驚くような,型破りで魅力的なものにすべきだ」と盛り上がった.そこで,『魁!! 男塾』こそ総合診療における代表的バイブルと目す筆者が「それならモチーフは男塾のほかに道はない!」と強く推し,メンバーらの承認を得て実現した次第である.
そもそも筆者がこの漫画に心酔したきっかけは,通った高校の雰囲気がまさに男塾であり,作品に自分の学園生活を重ねたことである.「ゆとり」とは真逆の登場人物たちの生き様に痺れ,作中で引用された“民明書房"刊の各書籍を求めて,学校帰りに新宿の紀伊國屋書店へ立ち寄るも「そのような出版社はない」と一蹴された.諦めきれず神田の古書街を探し回った挙げ句,やはり民明書房は存在しないことがわかり,小川町の路上で雨に打たれ男泣きしたのは高校時代の懐かしい思い出である.
医師になって改めて,総合診療における『魁!! 男塾』の存在意義を思い知ることになる.筆者は総合診療医である.「男塾こそ総合診療である」と感じることが現場を通し多々あった.作中登場するセリフには医師として心を打たれるものが多い.筆者が最も愛するセリフは関東豪学連総長・覇極流槍術の達人である伊達臣人の「委細承知!」である.いかに理不尽・困難な状況でも目の前の状況に言い訳せず,ただ全力で向き合うという爽快な潔さや余裕がこのたった四字に満ちている.「ガタガタ言わずにとにかくやる」「断らない」という,まさに総合診療を体現した言葉であり,現在わが獨協医科大学総合診療チームのクレド(信条)の1つにもなっている.
また,作中では男塾名物「油風呂」「地獄禅」に始まり,「驚邏大四凶殺」や「大威八連制覇」など,塾生たちには数々の試練が立ち塞がる.しかし,diversityあふれる彼らは自らの道を貫きつつ,あえてこれらの困難・不利な状況に身を投じ,時には進んで相手の土俵で戦う心意気を見せる.その姿は,総合診療医がそれぞれの持ち場で,場に合わせてさまざまな困難事例に対し柔軟に力を発揮する様子を彷彿とさせる.本書は総合診療の真骨頂の1つとも言える「診断」,特に一筋縄ではいかない症例の診断がテーマであり,なおのこと男塾に親和性を感じるのである.さらに,男塾の登場人物らの熱い絆,例えば男塾死(四)天王が命がけのスクラムを組み後輩たちを守る姿,豪学連三面拳らの仲間への想い,江田島平八塾長の後進への愛情,これらが総合診療における臨床教育の現場にリンクすることも,『魁!! 男塾』を総合診療における代表的バイブルと思う理由である.
このように,総合診療の臨床・教育の心意気を,男塾の精神とともに症例検討集という形に昇華させたのが本書である.ページを開くたび,汗と気合,喧々諤々の議論と白熱した空間が飛び込んでくるような症例検討の言語化を目指した.今回の破天荒な企画が,型にはまらない若く新しい風として医学界に旋風を巻き起こすことを願っている.将来,スピンアウトの企画が出ることも期待したい.
最後に,この自由な企画にGoサインを出してくださった医学書院と『medicina』編集室の皆様,特に,辛抱強く,時に一緒に突っ走って企画を盛り上げてくださった落合崇さん,そして『魁!! 男塾』作者の宮下あきら先生に,心より厚く感謝を申し上げたい.
ちなみに,本書に登場する医師5人の各キャラクターデザインは筆者が担当させていただいた.男塾を愛する読者の方々は,プロフィールの肩書(塾長,○号生)や人物紹介を見てすぐに察しがつくかもしれない.佐田竜一先生が江田島塾長,綿貫聡先生が教官,石金正裕先生が虎丸龍次,忽那賢志先生が剣桃太郎,そして志水が大豪院邪鬼である.もっとも実際の連載が始まってからは,忽那先生だけ富樫源次と独眼鉄が混ざった,当初の設定と全く違うキャラになってしまったことは,ご愛嬌としてお許しいただきたい.

志水 太郎

* 1985~1991年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された,宮下あきらによる人気漫画.私塾「男塾」に集う男たちの友情と死闘を描く.


目 次
column 俺と『魁!! 男塾』~まえがきに代えて~

主な登場人物

総論 診断塾 塾生心得九カ条
第1話 オッカムか,ヒッカムか!? の巻
第2話 真実は骨盤のなかに…!? の巻
第3話 西伊豆のendemic disease!? の巻
第4話 震えよ,速やかに止まれ! の巻
第5話 痛みの元を突き止めろ! の巻
第6話 万物は流転し,そして繰り返す! の巻

column 俺と東京GIMカンファレンス

第7話 迷ったときは己の足で稼げ! の巻
第8話 思ったより高かった!? の巻
第9話 バイアスの罠に注意せよ! の巻
第10話 病歴,病歴,病歴である!! の巻
第11話 木を見て森も見よ! の巻
第12話 患者の主訴を変換せよ! の巻

column 俺と初物診断

第13話 Emergency!! の巻
第14話 焦らぬことが一番である! の巻
第15話 痛む場所には何がある? の巻
第16話 時には疫学を疑え! の巻
第17話 敵を知れば百戦危うからず!! の巻
第18話 かくれんぼを終わらせろ! の巻

column 俺と疫学

第19話 賢い妻には情がある!? の巻
第20話 Big Bang Boy! の巻
第21話 昨日元気で今日ショック!? の巻
第22話 キーワードを使え! の巻
第23話 見えぬものを見よ! の巻
第24話 黒鯛は我々の領域!? の巻

column 第25話(?)儂とバイアス

あとがき座談会 漢たちが切り拓く総合診療の未来

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