出版社内容情報
伝統的な科学・医学モデルを脱却し、人間科学・実践科学として看護学独自の学問体系の構築をめざすワトソン看護論。人間・生命の尊厳に哲学的価値をおき、道徳的・倫理的責務をもって実践する看護の本質を崇高に謳う。ケアを与える者と受ける者が一緒になって一つの事象を作り上げることで、患者の自己治癒が進むばかりでなく、看護師も自身の人間性を深めていく。そう、看護の神髄であるヒューマンケアリングの理論がここにある。
目次
第1章 はじめに:理論構築の背景
第2章 ヒューマンケアリングの科学としての看護学
第3章 看護におけるヒューマンケアリング
第4章 ヒューマンケアリングの本質と看護におけるケアリングの価値
第5章 看護と形而上学(メタフィジクス)
第6章 看護の主題としてのヒューマンライフ
第7章 理論の構成要素と用語の定義
第8章 トランスパーソナルケアリングという関係
第9章 ヒューマンケアリングに関するワトソン理論の構造の概観
第10章 方法論:再考
第11章 超越論的ないし深遠な現象学と詩的な成果―その例