出版社内容情報
がんと診断された日を患者もその家族も忘れることはない―「がんサバイバー」とはがんを克服した人だけを指すのではない。がんと診断された時から人はサバイバーとなり、一生サバイバーであり続ける。診断・治療時、再発監視時、完治後の各々に異なるニーズとケアを理解し、可能な限り高い質で生きていけるようサバイバーを支援するにはどうすればよいか。医療者が知っておくべき医療・心理・社会的支援の知識を解説。
目次
第1部 総論(がんサバイバーの課題;がんサバイバーシップの現在)
第2部 心理的問題(がんの症状がもたらす負担:気分障害・痛み・倦怠感・睡眠障害の管理;がんサバイバーにおける心的外傷後ストレス ほか)
第3部 疫学的問題(身体活動と乳がんの予防・予後;がんサバイバーの食事と予防医学 ほか)
第4部 医学的問題(がん治療による心臓への長期的影響;がんサバイバーにおける肺障害 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAIRO
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がんサバイバーとその仲間たちに特におすすめ。 内容的には、がんサバイバーの治療生活とその心理的な問題へのケアの米国での実践データ。そして、健康維持のためのアドバイスとがんへの医学的アプローチ。医学的な問題は、医療技術革新が早く疾患別にはいかないものの、痛みや苦しさの伝え方など役立つ。 社会的な問題はあまり踏み込まれていないが、そもそも日本社会は別個に考えたほうがよいのかもしれない。ただ、アメリカのがん治療に対する統計データはすごい。日本の厚労省や医局のものと比較する価値あり。2013/04/29