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出版社内容情報
中学3年生のときに種苗流通会社を起業した著者の小林宙は、現在高校2年生。
日本の各地域の伝統野菜を守るため、会社を立ち上げてタネ流通の新しい仕組みづくりをめざしています。
「なぜタネが大事なのか」「タネ業界をどう変えていこうとしているのか」のほか、日本の食文化や農業はもちろん、種子法や遺伝子組み換え作物などについても分かりやすく紹介しています。
タネ業界のイベントや講演などでひっぱりだこの著者の初の単行本は、一般の人たちがタネに関心を持ち、考えてもらうきっかけにぴったりの1冊。
巻末には、『戦争と農業』など著書多数の京都大学准教授・藤原辰史氏の寄稿文を掲載。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
103
他館図書館本 未成年で起業というだけでもすごいのにまさかのアレルギー持ち!おまけに種のために日本中を又にかけて料理上手ときたスーパー高校生の話。私もアトピーと化学物質過敏症に悩まされているので負けてられませんね。 地球からタネが減っていく…、かつては3万種あった食物ノタネが現在120種ていどになったという話はショッキングです。昭和の農業書で記述されたという「みたこともないトマトやメロン」は東野圭吾の黄色いアサガオの話を思い出させます。2022/06/19
chimako
91
鶴頸種苗流通プロモーションのサイトをのぞいてみた。とても真面目で素直で明るく好感が持てる。楽しそうな雰囲気が伝わってくる。宙君の気質なんだろう。巻末のご両親の言葉を読むと「この親にしてこの子あり」を実感する。妹たちの言葉からは家族の愛情が溢れ出ている。良い“にに”なのね。とにかく一生懸命なのだ。高校生の書いた本だと侮ってはいけない。専門的で、思慮深く、好きなことに一直線の初々しさと老成しているとも思える先を見る目。タネの未来は君に任せた!なんて言ってないでおばさんも伝統野菜を一つ栽培してみましょうかね。2020/08/14
あすなろ
81
読友さんの読了本にヒント得て読了。15歳での起業・種子即ちタネについて等、予想どおり僕には多方面多数の興味ある内容であった。種子法・種苗法・F1品種・GM品種等、本当は我々はこれらのキーワードからもう少し知っておかなければならない知識が得られると思う。そして、これらを理解し、起業という方法で社会に向けて行動を起こした筆者に対し、すごいなと称賛を送ることとなるのである。2020/06/13
@nk
51
どなたかのレビューで気になっていた本書。15歳での起業に感心するよりか、種にまつわる(とくにGM品種がらみの)社会情勢を知れた事の方が大きかった。全ては種からできているという当然に、あまりにも無関心だった自分に気付かされた。食について考えざるを得なかった著者だからこそ、辿り着いた起業だったのかもしれない。その理念に、かのSpotifyの創設と通づるものを感じたのは、過言だろうか。/屋号の「鶴頸」という語感が、これまた良い。たぶん、「かっけー(格好良い)」も意識しているのかな、と。HPによれば、⇒2021/07/26
あじ
45
現在高校二年生の小林宙(そら)さんは、15歳でタネの会社を興した。収益目的ではなく【伝統野菜】の種を流通させたい一心で取り組んでおり、親の援助を一切受けず必要な経費は自分の頭と労働で弾き出しているそうだ。たかがタネでしょうとたかをくくっているあなた、“タネ”の窮地を知って下さい。◆私がお薦めする伝統野菜関連の書籍を四冊『タネが危ない』野口勲(著)、『古来種野菜を食べてください』高橋一也(著)、『ご当地ふるさと野菜の育て方78』、『伝統野菜百科』2019/10/26