出版社内容情報
バーチャルな世界に育つ今の子どもたち。
千葉県・木更津社会館保育園と土曜学校の子どもたちは、
市販の遊び道具も、時間割も、指示を出す大人もいない、
“ないないづくし”の里山で、実体験をしながら生きる力を身につけていきます。
解体した自転車のタイヤを利用して一輪車を作ったり、
焚き火をしたり、田畑を耕したりする子どもたちの姿を、
里山学校を始めた宮﨑栄樹園長の保育哲学を交えながら、
写真を中心に紹介します。
内容説明
森に学ぶ、木更津社会館保育園と土曜学校の子どもたち。
目次
何をしてもいい、何もしなくてもいい里山学校
水と土と遊ぶ
ここは“バリアフル”
小刀と焚き火は必需品
なんでも分解
欲しいものは自分で作る
自給自足と早い者勝ち
五感をとぎすます
子ども博士たち
失敗しても楽しい仕事
一人ぼっちも気にしない
ここは子ども社会
保育園も同じ世界
里山保育の哲学
著者等紹介
岡本央[オカモトサナカ]
写真家。宮城県大崎市出身。「中国」「日本の農村」「国境を越えた日本人」など人間と風土をテーマに、数多くのフォトルポルタージュを各誌に発表。同時に、長年ライフワークとして「“自然と風土に遊び学び、働く”、世界の子どもたち」をテーマに撮影を続けている。木更津社会館保育園の里山保育と土曜学校の取り組みは約10年に亘って撮影(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
書の旅人
5
「9歳までに『自分は生まれてきてよかったのだ』と、一人一人の子どもに確信させること」これが、木更津社会館保育園の理念だそうです。9歳という年齢は、子どもにとって重要な節目であり、この先から親離れが始まります。読み終えて、娘を想い返しました。私は字の如く、木の上に立って見下ろす様な“親”にはなりたくないと思ってました。周りと違い、いつまでも結婚をせず、友人らと川遊びをし、休みになるや、ふらりと旅に出る。世間的には変人でした。三十路を過ぎて漸く落ち着き、娘が生まれ、一人歩き出来る様になると、「待ってました!」2022/05/02
skr-shower
3
里山学校の子供達の生活の写真集。すぐ近くにこういう所があったなんてびっくり。近くの幼稚園も雰囲気は似ていたけど、ここまで徹底してなかったかな。試されるのは大人側。2019/11/06
Hiroyuki Fujiwara
3
写真には、キラキラ輝く子供たちが。現代の日本に・・・しかも木更津に。プログラムなし。指示も出さない。けんかの仲裁もしない。遊び道具はない。おもちゃ、お菓子の持ち込み禁止。お母さんが来ることさえ許されない。生命力、判断力、リーダーシップが引き出されてくる。そんな中で、捕まえた虫を持ち帰ろうとした子供に対する指導にびっくり。「餌は何だ?餌を知らないと飼えないだろう?捕まえるのはよいけれど、だからって何でも飼ってよいということではないんだよ。」指導者は遠くから見守り、質問には答える。自ら感じ、学びとる。2019/11/03
高橋直也
0
面白いと思ったし、自分も似たような環境で育ったけれど、子供の発達って一律じゃない。中には残酷なことも気にしない個性もいる。大人の観察力は半端ない力が必要。経験以上に勉強をして欲しい。2019/11/13