内容説明
本書は、三つの視点から成り立っている。第一の視点は、JAの基本方針と環境変化のなかで、「食える農家」、「儲かる農業」づくりに向かって、「地産地消活動」との連携、「営農改革と新しい地域マネジメント」のあり方からファーマーズマーケットを位置づけ、その展開の道筋を示そうとしたもの。第二の視点は、真の商品サービス価値とは何かを問い直し、それを創造し伝達する場としてファーマーズマーケットを位置づけ、その戦略的展開を示そうとしたもの。第三の視点は、これらをふまえて、ファーマーズマーケットを単なる売り場(ショップ)としてではなく、地域振興ビジネスとして位置づけ、それが地域農業振興の推進体の役割を果たすことにふれながら、併せて、売り場(ショップ)としてのマーチャンダイジング戦略のあり方を示そうとしたものである。
目次
1部 農家農業地域を変えるファーマーズマーケット(「食える農家」、「儲かる農業」づくりへの道;「地産地消」活動とファーマーズマーケット ほか)
2部 ファーマーズマーケットの意義・役割とマーチャンダイジング戦略(ファーマーズマーケットの意義と役割;ファーマーズマーケットのビジネス体制と管理 ほか)
3部 真の商品サービス価値の創造と伝達の場としてのファーマーズマーケット(「作る農業」から「売る農業」への意識改革;ファーマーズマーケットの高品質性とは ほか)
4部 今後のファーマーズマーケットの戦略展開に向けて(地域振興ビジネスの推進体として;地域振興ビジネスとの連携のあり方 ほか)
著者等紹介
二木季男[ニキスエオ]
農業・農村マーケティング研究所長、東京農業大学非常勤講師。昭和10年長野県生まれ。法政大学社会学部卒業、東京農業大学大学院修士課程修了(農業経済学専攻)。(株)綜合統計研究所(後の綜研)に入社。三五年余、企業のマーケティングプロジェクトや市町村の地域振興プロジェクトに取り組む。平成6年同社退職。農林水産省関連団体の専門委員としてグリーン・ツーリズムや地域農業振興の調査研究および指導にもあたる。平成8年東京農業大学より「アグリマーケティング論」で博士号(農業経済学)を授与される。平成10年より東京農業大学国際食料情報学部助教授、平成14年4月より現職
小山周三[コヤマシュウゾウ]
西武文理大学サービス経営学部教授。昭和15年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、(株)西武百貨店に入社。昭和44年流通産業研究所に入所、63年所長就任。平成4年フードシステム総合研究所所長兼務。平成10年セゾン総合研究所理事・所長に就任、12年同所退職。平成13年4月より現職。国民生活審議会、経済審議会、産業構造審議会、食品流通審議会など各種政府機関委員を歴任。専門分野は流通政策、フードシステム、サービス・マネジメント研究など。平成8~12年、日本フードシステム学会副会長(現在常任理事)。中小企業大学校客員教授
坂野百合勝[サカノユリカツ]
全国農業協同組合役職員共済会常務理事。昭和14年山口県生まれ。38年全国農業協同組合中央会入会。生活部長、水田農業対策部長、役員室長、営農部長、営農生活部長、(社)地域社会計画センター常務理事、ならびに(財)協同組合経営研究所研究員、中央協同組合学園講師、全国農協青年・婦人組織協議会参与、日本協同組合学会副会長等を歴任
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