内容説明
本書では、まず、裾野産業の担い手としての役割が期待されるとともに、雇用の創出、所得分配の改善等の観点からその発展が期待される地場中小企業に注目し、その発展に向けた課題を明らかにすることに努めた。次に、アジアの産業発展が日本・アジアＮＩＥＳ等の対外直接投資に主導される国際分業構造に強く規定される現状に注目し、アジア危機後の国際分業構造の展開を具体的に把握することに努めた。
目次
第１章 外資系企業と地場企業との連関強化―マレーシアの事例
第２章 外資系企業の部品現地調達と現地中小企業の下請受注―インドネシアとフィリピンの事例
第３章 直接投資の「スピルオーバー効果」と地場中小企業―台湾・フィリピンの事例
第４章 インドネシアの自動車産業―通貨・金融危機と自由化の狭間で
第５章 多国籍企業の国際分業体制とＡＦＴＡ―日系電子・電機産業の動向を中心に
第６章 中国華南の産業集積とアジア国際分業の再編
第７章 台湾の海外直接投資と国際分業―電子・電機産業を中心に
第８章 東アジア繊維産業の国際分業と生産・流通構造―日本・インドネシア合成繊維長繊維織物業を中心に
