内容説明
32年間にわたるスハルト政権が崩壊したインドネシア。経済危機、政治変動、そして暴力のなかを人々は懸命に生き抜いてきた。その過程において、中央と地方、政府と住民の関係だけでなく人々の行動や態度も少しずつ変わりはじめてきた様子がうかがえる。首都ジャカルタではなく、スラウェシという一地方からの眼でそうした激動のインドネシアを描いてみた。
目次
第1章 インドネシア東部地域開発の諸相(マカッサルから見たインドネシア東部地域開発;「加工年」から「販売宣伝年」へ―南スラウェシ州のカカオとカシューナッツ ほか)
第2章 経済危機、政治変動、暴力(マカッサルで見た一九九七年総選挙;マカッサルの「反華人」暴動 ほか)
第3章 島をめぐる、地方をめぐる(タカ・ボネラテ諸島をめぐって;六年ぶりにトラジャを訪れて ほか)
第4章 地方分権化と地方の自立(動きはじめた地方分権化;地方首長は地方分権に目覚めたか―県知事・市長との議論から ほか)
著者等紹介
松井和久[マツイカズヒサ]
1962年生まれ。1985年一橋大学社会学部卒業。1985年アジア経済研究所入所。1990~92年インドネシア大学大学院留学(アジア経済研究所海外派遣員)。1995~98年在マカッサル国際協力事業団長期派遣専門家。1996年インドネシア大学大学院修士課程卒業。1999~01年在マカッサル国際協力事業団長期派遣専門家。現在、日本貿易振興会アジア経済研究所地域研究第一部研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 弓を引く少年