内容説明
1944年6月6日、連合軍はノルマンディ上陸に成功した。待望久しい大陸反攻のはじまりである。ドイツ軍の意表をついた作戦は、連合軍に有利にはこんだ。反撃に立ち遅れたドイツ軍だったが、やがて立ち直り、ここに連合軍対ドイツ軍の必死の攻防戦が展開された。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
18
131軍からの命令が師団そして大隊〜中隊と伝わり戦闘モードになり各部隊が進軍するルートを決めMPが交通整理を行い定められた場所で部隊が戦闘態勢になり英軍と米軍間での協力体制の調整や爆撃や砲撃からの戦車と歩兵の攻撃手順の調整や支援の割当等が事細かに書いてありとても興味深く読みました。そして防衛側の独軍もしっかり描かれ双方の前線指揮官達の計画立案と予想外の混乱への対処や小隊・中隊・大隊そして連隊と組織的な繋がりや情報量の違いからくる齟齬など興味が尽きずもっと読みたく思いました。2021/12/04
スカイバニラ
4
第2次大戦のノルマンディ上陸作戦後、ある英国の歩兵大隊の作戦行動を中心とした小説。著者は機甲部隊出身の方で欧州・アジアでの戦闘に参加した経歴がある。作中で行われる作戦はブルーコート作戦がモデルらしいが、ほとんどの挿話はブルーコート作戦以外の出来事から引用したものらしい。小説ですが大隊から各中隊への命令伝達過程や、英戦車連隊と米歩兵大隊との調整など細かい所までしっかり描写されていて、戦記とは一風違った感じで読めました。英国の大隊の作戦行動や命令系統等がよくわかる内容となっています。2011/05/01