内容説明
オリンパスの「ペン」シリーズがブームにあった1960年代は、一方で35mm一眼レフの開発が熾烈な競争を展開し、先行メーカー4社による市場寡占化が固められつつあった。そこへ参入したのが最後発メーカーのオリンパスOM‐1である。多くのユーザーに愛された、この意表をついた小型軽量のカメラはどのようにして開発されたのか。「ペン」の設計者として名を馳せた著者の驚くべき発想にその源流をたどる。
目次
第1章 結論の出ない企画会議
第2章 前代未聞の合体カメラ
第3章 「マイタニのM」システム
第4章 小型ボディーに大きな操作部
第5章 ベールを脱いだ新型カメラ
第6章 画期的なダイレクト測光
第7章 意思を生かせる自動化路線
第8章 歴史を変えたOMの思想
著者等紹介
米谷美久[マイタニヨシヒサ]
1933年香川県生まれ。56年早稲田大学卒業、同年オリンパス光学工業株式会社(現・オリンパス)に入社。~58年「ペン」カメラシリーズや「ペンF」を設計、~75年「OM‐1」「OM‐2」等を設計。~80年「XA、XA2」(グッドデザイン大賞)を設計。84年取締役、92年常務取締役、96年顧問。76年全国発明奨励賞、77年東京都知事賞、80年日本写真協会年度賞、83年特許庁長官賞、92年アメリカ「写真の殿堂」入り、94年科学技術庁長官賞など受賞
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